表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/135

正妻戦争 1

久々の本編。高貴な心を忘れてはいけないよ?

「アナタみたいな人がいるから、イズモ君は」

「まだ言うんですか! むしろそれはあなたの方が」

 …………ちょっと胃が痛くなってきました……

 元許婚(現親友)と元秘書(そして未来の秘書)の言い争いってこんなに胃にくるものだったんですね……

 さっきアスモさんが、二日酔いの夫に薬と水を渡す良妻のように、胃薬と水をおいていったんですけど……むしろ助けて欲しかったです。2人を宥めて欲しかったんですけど……

 もうこのさい誰でもいいので2人を止め

「…………話は聞かせてもらった」

「バァルゼブルちゃぁん! 何故見てる(だけだった)んでィすか!」

 噛んだけど気にしない。相思相愛なら太っちょだってお気に入りですよ。

「……2人とも、このままじゃ埒が開かないから……ここは私に任せて」

「何が始まるんですか?」

「僕にも分からない。イズモ君は分かる?」

「いえ、バアルちゃんの考えは……」

「…………2人には……究極かつ至高な料理対決をしてもらう」

 じゃんじゃじゃーん…………ってちょっと待って!

「それ絶対バアルちゃんが美味しいものを食べたいから提案したよね!?」

「……ちょっと違う……究極に美味しい至高の食べ物をお腹いっぱい食べたいから提案した」

「ニュアンスが微妙に違うだけでそれはほぼ一緒だよ!(論破!)」

 ……それでもまあ…………2人が納得していたようなので、ツンデレ対ぐうたらではないものの、料理対決が始まってしまいました……


「…………料理は『親子丼』」

 ……意外と普通なチョイスだ。

「…………ただし、料理は三人前」

「うん、バアルちゃんどれだけ食べるつもりなのかな?」

 頬を優しく抓りながらツッコむ。

「…………イズモが1/4人分、それに2人で半分ずつ、残りがわたし」

「バアルちゃん……食べ過ぎ」

 だいたい五人前弱食べるつもりのようだ。


 そんなこんなで調理……は、省略するとして……「え、省略するのか?」ですって? ……おおざっぱに言えば『玉葱むいて切って肉ぶつ切りにして煮て、醤油で味付けして最後に卵を溶かし入れる』という行程なんですけど……2人ともテキパキとし過ぎていて描写がし辛いんですよ(本音)。


 そんなこんなでいざ、試食。

 先攻は『ジェニー』さんですね。

「……おぉ……これは……」

「すごく……美味しいです」

 卵は丁度いい具合に熱が通っていますし、それに……

「醤油の量も丁度ボク好みですね」

 詠様の影響で少し薄い味付けが好みのボクに丁度いい、薄めの味付けですし。

「ありがとうございます、イズモ様」

「ぐぬぬ……ぼ、僕だってジェニーさんに負けるつもりはないからね! 僕がもっと良い親子丼を」

「うん、ツンデレ美食家とぐうたら記者の対決はやりませんよね?」


 というわけで後攻、マコト君のターン

「こ……これは……ま、マズ……マズくはないけど……」

「…………よく頑張りましたね」

「酷いよイズモ君……ってこれボクのじゃないや! この料理をつくったのは」

「だからツンデレ美食家はやめてください」

 ただでさえバアルちゃんの発言が少し危ないのにこれ以上は……

「は……はいっ! 私ですっ! 私がイズモさんに美味しいものを食べてもらおうとこっそりと……」

 犯人はアスモデウスさんでしたか。

「ご苦労様、アスモデウス……すこし卵を柔らかくする事を心がけるのと、玉葱を少し細かく切るのと味付けは……」

 つらつらと流れるようにアドバイスをするバアルちゃん……それはそれとして

「真犯人はバアルちゃんだったのかな?」

 これは流石にケジメ(平手叩き)案件ですかね?


 仕切り直してマコト君のターン

「……悪くない……むしろ良い」

「あー、美味しいんですけど…………」

 単純に料理としての完成度なら、『ジェニー』さんと誤差の範囲で互角ですよ。しかし……ボクの個人的なワガママといっても差し支えない意見を加えるなら……

「僅差で『ジェニー』さんの勝ちに……」

「……待ってイズモ、なんのためにわたしがいると?」

「…………?」

「わたしはマコトの味付けが気に入ったからマコトに一票」

 ……引き分け?

「……イズモ君」

「イズモ様」

「……はい?」

 どうもお二方としてはこの決着に納得いかないらしく……

「「他の七罪の皆様みなさんを呼んできて(くれませんか)」」

「…………」

 もしこれで決着がつかなかったらどうするのかと少し思いましたよ、ええ。


 ……結果、4対4でこの料理対決、引き分けに終わりました。

 まあ、結果はともかくとして……

「僕が思うにジェニーさん、アンタの親子丼は味付けが薄すぎますよ、とてもじゃありませんけどそのままではキツいんですよ」

「では反論させていただきますけど、この料理対決の審査員長はお婆ちゃんっ子のイズモ様なのですよ? 故に、イズモ様好みの味付けにするのが」

「はい、異議ありかな? 一票の格差がないなら普通の味付けにした方が……」

「味付けは好みの問題で済ませますけど、この玉葱の厚さは……」

 嫁姑の争いですか、これ……

 ケンカするほど仲が良ければいいんですけどね、ホント……


なんでカイト、ああなってしもうたん?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ