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86.藁のお山もバッチリ!! お掃除終わり!!

「ごはん、おいしいですかぁ?」


『『『おいしいよぉ!!』』』


「そっちもおいしいですかぁ?」


『『『うん、美味しい!!』』』


 うふふふふ、みんな僕が採ったマツボックとカーキ美味しいって。僕はマルボックは食べられないけど、カーキはとっても美味しいよね!!

 僕が採ったマツボックとカーキは、柵の真ん中に置いて、ヒットベアーさん達とキックモンキーさん達が一緒に食べてくれてます。他のパパ達が採ったやつは、後でご飯の箱に入れるよ。


 あとあと、僕が採って来た木の実も大人気。それでね、僕のお昼ご飯が終わるずっとずっと前に、マツボックもカーキも木の実も、全部がなくなっちゃったんだ。だから途中から、パパ達はお肉を沢山持って来てくれました。みんなお肉も大好きだから。


「今度、肉も調達しに行かないとダメだな」


「魔獣が増えましたからね」


「土地を広げるのも大切だが、餌の確保も大切だ」


「ま、それは冒険者ギルドや商業ギルドと上手くやるさ」


 パパ達は時々、とっても美味しい魔獣のお肉を買って来てくれます。それからパパが狩に行ったり。グーちゃん達よりも大きな大きな魔獣を狩ってくるんだよ。凄いでしょう!! 

 僕はまだ狩に行けないんだ。うんとねぇ、もっともっと大きくなってからじゃないとダメなの。僕、パパとママと狩に行くの楽しみなんだぁ。だから時々、僕は狩の練習してるんだよ。


『すまん、こっち、リゴンが足りないんだが』


「パパ、リゴンが足りないって」


 リゴンはリンゴに似ている果物です。大きさは僕の顔と同じくらい。とっても甘くて、そのまま食べても美味しいけど、ママや料理人さんが作ってくれる、ジュースや、お菓子もとっても美味しんだ。


「何だ、もう足りないのか。仕方ない。餌箱用に持って来た物を全部出してしまおう。みんな今日はよく食べるな」


『アルフが採ってきてくれたんだもの。アルフのは別腹』


『そうよぉ、アルフのは別腹ぁ。だから足りないわぁ』


「~と、言っております」


「別腹……。はぁ、分かった分かった。アルフ、今日はみんなご飯が足りないみたいだから、持って来たご飯は今、パパ達が全部餌箱に入れてしまうな。だからアルフのご飯のお手伝いは今度別の日にやろうな」


「うん!!」


 みんな僕のご飯は別腹だって。別腹、別のお腹。みんなお腹は一緒なのにね? パパ達が持ってきたご飯を全部、ご飯の箱と柵の中の方へ運んで、荷馬車の中は空っぽになったよ。また後で、少しご飯を運んでこないとってパパが言っていました。


 ご飯を食べ終わったら、ご飯を箱の中に入れるお仕事はなくなっちゃったから、最後の藁のお山作りだよ。両手で藁をいっぱい抱きしめたら、まず最初に藁のお山を作る場所へ運んでいきます。


「そんなに抱えて前が見えないでしょう」


「だ、だいじょぶ!」


『僕もっと、……おっとっと』


『僕もいっぱい運ぼう!! あ、あれ? みんなどっちにいるの!?』


『おにいちゃ!? アルフおにいちゃ!? どこいりゅの!?』


 あ、あれ? 抱える時はちゃんと向こうが見えていたのに、しっかり抱えたら前が見えなくなっちゃった!?


「ママ、どこぉ!?」


『アルフ!? 行ったり来たりしないで!? 声で探すから!!』


『わぁ! みんなどこ!?』


『おにいちゃ!! どこ!?』


「もう、あなた達は何しているのよ!」


『お前達! 何をやっているんだ!!』


 みんなで慌てていたら、急に目の前の藁がなくなって、しっかりと前が見えました。


「およ?」


『あれ?』


『あれれ?』


『あ、おにいちゃ、みちゅけた!!』


 僕の前には藁を持っているママが立っていて、ミル君の前にはブルーノおじいちゃんが。それからお兄ちゃんモルーと、ちーちゃんの前の地面には藁が広がっていて、コケコおじさんがお兄ちゃんモルーとちーちゃんを足で押さえていました。


「およ、じゃないわよ。ちゃんと前が見えるだけの藁を抱えないと危ないでしょう!」


 ママとブルーノおじいちゃんが、僕とミル君の藁をパパッと取ってくれたから前が見えるようになったんだよ。お兄ちゃんモルー達はコケコおじさんがバシッ! バシッ! って藁を飛ばして、お兄ちゃんモルー達がどこにも行かないように、押さえてくれたんだって。


 みんなでママ達に怒られちゃいました。失敗失敗。次は失敗しないもんね。今持っている藁を、藁を置く場所に運んだ僕とミル君。お兄ちゃんモルー達の藁はそのまま散らばしておいて良いって。だから次の藁をまたみんなで取りに行きます。


 今度はいっぱいいっぱい藁を抱えなかったよ。えっといっぱい抱えたの。うん、うん。ちょっとだけど前が見える。


『僕もバッチリ!!』


『今度はちゃんと見えるから、大丈夫だねちーちゃん』


『うん!!』


 今度はみんなバッチリ!! 抱えた藁を全部運ぶことができました。


「まぁ、アルフが運べる藁はあれくらいだろうと思っていたが、ミルとモルー達のあれは運んでいるって言えるのか? 君の片方の手のひら、半分もないだろう」


「良いのよ、みんな藁が運べて嬉しいんだから」


「3匹合わせて手のひら1回分か?」


「それだって、アルフにとっては最強の戦力よ」


 どんどん藁を運ぶ僕達。グーちゃん達もお手伝いしてくれて。ヒットベアーさん達もキックモンキーさん達も、みんなで藁を運んだから、藁のお山もすぐにいっぱいできちゃいました。

 

 そして最後に、グーちゃんが僕の洋服を咥えて持ち上げてくれて、藁のお山の天辺に、僕が藁を乗っけて。


「おわり!!」


『『終わり!!』』


『おわったでしゅ!!』


 これで藁のお山は終わりです。僕達が藁のお山を作り始めた時、グーちゃんとグリちゃんが、柵の方の地面にサラサラ砂を撒いておいてくれたから、そっちももう終わり。


 サラサラ砂は、ヒットベアーさん達とキックモンキーさん達が、怪我をしにくくなる砂なの。砂がサラサラ、フワって感じだから、もし転んでも擦りむきにくくなるんだ。大きな魔獣さんの柵の中には、みんなサラサラ砂が撒いてあるんだよ。

 このサラサラ砂を撒くを、グーちゃん達が終わらせてくれたから、全部のお掃除が終わり!!


「よし、アルフ、みんな、頑張ったな! もう遊んできて良いぞ!!」


「『『わぁぁぁぁぁぁっ!!』』」


 僕達と子ヒットベアー達と子キックモンキー達全員で、柵の方へ走って行きました。

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