人気のない本屋
いよいよ、デート当日!
人気のない本屋。
これも、ゆき氏から聞いたことがある。
キサラギとサクラ王女のデートの場所であり、隠しキャラに繋がるらしい。
キサラギとサクラ王女のデートの場所をセレーナが知っているのが気になる。もしかして、案外、有名なのか?
ゲームの隠れキャラってなんか、モンスターとかボスって感じするけど乙女ゲームだとなんだ?
色々な疑問を浮かべながら、待っているといつものクールな感じではなく、ふわふわした可愛らしい青色のドレスに、この前買った青色のバレッタをつけて、やってきた。
「お待たせしてすみません。」
「いえいえ、今日は一段と可愛いですね。」
「ありがとうございます。アイラ様もかっこいいです。」
そう、俺もこの日のためにナミキさんとキサラギさんに服を選んでいただいたのだ。
灰色のスーツで、上下セットアップ。
中のシャツは白で、ネクタイは萌黄色。
すっと引き締まったこの服は、スタイルをよく見せてくれる。
「ありがとうございます。セレーナ様のお隣に並ぶので1番の格好をと思いまして」
「素敵です。」
「それにしても、この本屋よく知ってましたね。」
「はい、ユウキ様に教えて頂きました。」
なるそどな、ユウキさんが……
ストーリーで、サクラ王女と接近した時に話が出たのか。
「外装からオシャレですね。」
そう思うのは、瓦礫調をメインにした歴史あるカフェのように見えたからだ。
「はい、私も 初めて来ましたがユウキ様がおっしゃるようにとてもかわいらしく、落ち着いた雰囲気ですね。」
本屋の扉を開けてみれば、カランカランカランと鈴の音が響く。
「わぁ、素敵……」
扉の先には、本がびっしり並んでおり、どれも歴史あるものだった。
「この本はなかなか手に入らない貴重なものですよ。」
「そうなんですか?」
「はい、あっ!これもそうです。これも、あれも、こんな素敵な場所にあるなんて。来て良かったです。」
「俺もです。嬉しそうなセレーナさんを見るだけで幸せです。」
「そ、そんなこと、おっしゃられても……」
「すみません。何か、お好きな本があれば買いますよ。」
「本当ですか?」
「はい!」
「じゃあ、この本を……」
さっきまで目をキラキラさせて見ていた魔法の本だった。
「はい!」
「すみません、これ買います。」
「……うらやましい。俺は同性同士だから、外で手を繋ぐことも出来ずに別れたのに……」
「えっ?なんですか?」
小声でつぶやく店主にもう一度と問う。
「ふざけんな!」




