婚約破棄パーティー?2
兄上に着いていき、ユウキ兄さんの元に近づいた。
こんなに心ここにあらずなユウキ兄さんを見たことがない。
「ユウキ兄さん、どうして婚約破棄を……」
真剣な表情で、問いかける。
「それは……」
言葉につまり、苦しそう顔を歪める。
「ユウキ兄さん!」
兄上が語気を強めて言うと、体をビクッと強ばらせてポツリ、ポツリ話し始めた。
セレーナ様が周りの人に当たりが強いこと、それが嫌だったこと、サクラ王女に話したこと、セレーナがサクラ王女を傷つけたと聞いたこと。
「でも、聞いたのはそのチャラ男だけだろ。なんで信じたんだ!」
「そ、それは、普段の行いを見て」
兄上が言うこともわかるけど、ユウキ兄さん言うこともわかる。
不安を感じすぎたんだよね。
誰かに相談できなかったんだよね……
「それでも、婚約破棄はないんじゃないのか!」
「いや、だって」
「だってじゃない、セレーナの境遇を聞いて、俺が守ると言っていただろ。どうして」
「俺は、サクラ王女に惹かれていたんだ。」
「そうか。……でもまだ、セレーナ様を思う気持ちがあるのなら、幸せな道を2人で選べよ。」
兄上はお優しい。
アイラとセレーナ様の関係が気になる。
あんなに必死に追いかけていたのにはどう言った理由があるんだろう。
「兄上、アイラとセレーナ様のか……」
関わりって何かありましたっけ?そう聞こうと思った。その言葉を遮るように僕と兄上の間をユウキ兄さんが走っていく。
「……どうした?キサラギ。」
「あ、いえ。みんな、幸せになって欲しいですね。」
「ああ、そうだな。」
…………
その日の夕方。
アイラが僕の所にやってきた。
「あの、キサラギさん。俺、かっこいい服持ってなくて、その、選んで貰ってもいいですか?」
「うん、もちろんだよ。」
アイラに頼られるのは嬉しい。
でも、僕一人だとかっこいい服を選べる自信がない。
「兄上も一緒でいいかな?」
「はい!お願いします!」
「兄上!」
「うぉっ、またノックを忘れてるぞ。で、どうしたんだ?」
「アイラがかっこいい服を選んで欲しいって言ってます!兄上にも手伝ってもらいたいです!」
「おう、そうか。」
「はい!今から探しに行きましょう!」
「今から?まぁ、アイラが頼ってるんなら行くか。」
「ありがとうございます!」
2人の優しさに心がギュッとなる。
「これなんかどうだ?」
「いいじゃないですか!」
「兄上、こっちも良くないですか?」
「そうだな。間をとってこの色はどうだ?」
「アイラに似合いますね。」
「かっこいいです!ナミキさん、キサラギさんありがとうございます!」
2人は微笑み、嬉しそうに言った。
「どういたしまして!」




