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雨
どさりと落ちた先は、荒野。
天気は集中豪雨、早くも服がびしょ濡れる。
でもそんなの気にしなかった。
自分の気持ちでいっぱいいっぱいだった。
こんなにもあっけない別れ方をするとは、思わなかった。
あの声は、誰なんだろう。
ダメになるって、あたしがいた世界にいられないって、あれが最後なのだろうか。
いや最後のようだった。
いつもだったら……この時点であきらめ慣れてる自分が嫌だった……、急に世界が変わるはずなのに。
どうして今回に限って、強制とはいえ、自ら赴くようにしたのか。
……異世界に行くのだろうとわかるモノに、どうしてあたしが行くと思ったのか。
わからないものが多すぎて、もうどうでもよかった。
友達や家族との思い出が、よみがえる。
1ヶ月過ごした思い出と。
今まで覚えているかぎりの、出来事と。
恥ずかしいことも、怒ったことも、悲しかったことも。
嫌な思い出のはずなのに、すべてがいい思い出のようだった。
もう、帰れない。
帰ることが、できないかもしれない。
帰れないんだ。
笑いあう友達。
笑いあう家族。
もう会うこともないのか。
声をだして思い切り叫んだ。
どうにもならないのに、その場であたしは嘆く。
冷たい雨とともに頬を伝い流れ落ちるものは、何故こうも温かいのか。
涙は、止まらない。




