表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暴露屋∼社会的に殺す情報屋∼  作者: 蔵品大樹
第二部 藤武戦争
68/139

File35 橋岡良次

 俺は九鬼泰照。なんとか営業を再開することができた情報屋だ。

 チーム絵札との戦争、藤絵戦争が終わったことにより、暴露屋が再開できた。

 とはいえ、まだ武蔵野会が残っているため、短期間の営業になると思われる。

 しかし、暴露屋がある限り、悪人の悪事の暴露は終わらないのである。




 今回の依頼者は、サングラスをかけ、杖を持った若い男であった。そして、俺はその姿を見たことがあった。

 「貴方、小説家の山木(やまき)トシヒロさんですか」

 「えぇ、ですが、私はその名を捨てました」

 「その名を捨てた…それは一体…」

 「それは………過去に私を虐めた奴が、逆恨みでやったのが原因なのです」

 そうして、山木は語り始めた。




 山木トシヒロ。本名、山木寿浩(やまきとしひろ)は、中学生時代に苦痛を味わっていた。

 それは、同級生の不良、橋岡良次(はしおかりょうじ)が、山木に陰湿ないじめを行っていたからだ。

 山木は本好きだった。それを狙ったのか、本を破いたり、捨てたりの繰り返しを行っていた。

 橋岡の親はとある中小企業のドラ息子で、親の権力を利用していじめを隠していたのだ。

 しかし、山木はそれを耐えていた。決して橋岡に屈した訳では無い。山木は、いつか見返してやると考えていた。

 そして、中学校を卒業し、偏差値が高い高校に入学。高校卒業後は小説関係の専門学校に入学。その後、自分のやりたかった小説をネットで書くようになり、それが奇跡的に大ヒット。

 山木は、とても著名な若き小説家となったのだ。

 しかし、そんな山木に地獄が訪れる。




 ある日の事。当時29歳だった山木が仕事の為に駅に向かっていたときであった。

 山木が通っていたのは、人通りが少ない道。すると、山木は後ろからの肩を叩かれた。

 「はい」

 後ろを振り向くと、そこには忘れるはずもない、顔があった。

 「よう、山木」

 「なっ、橋岡!?」

 そう、かつて自分をいじめていた橋岡本人であった。

 「な、なんだよ。今から仕事場に行かなきゃならないんだ」

 「仕事場ぁ?ちょっと来いよ」

 橋岡は山木を近くの路地裏に入れる。

 「何を…なっ」

 山木の目に写ったのは、ナイフを持つ悪魔であった。

 「ケケケ。俺はお前が偉くなって憎いんだ。だから、その為にお前の目を…………」

 「なっ、止めろ!そんな馬鹿なこと!警察に通報するぞ」

 「通報しても無駄だ。何せ俺は親から金を沢山貰っている。しかも親は横の繋がりも広いからなぁ、無意味なんだよ!」

 「うっ…うわぁぁぁぁ!」

 その瞬間、橋岡は山木の目を横に切り裂き、その場を去った。

 「み、見えない…」

 山木は暗闇という恐怖に襲われ、路地裏を出た後、意識を失った。

 その後、山木は病室に送られるも、医者からは永遠に目を使えないことを言われ、絶望した。

 山木は、小説家を辞めた。

 そんな山木にとある男が訪れた。

 それは、関電社に勤めるという記者、金城であった。金城は世間で山木が目を事故で失ったという事を疑い、山木本人に聞くことにしたのだ。

 山木は金城に全てを話した。

 すると、金城は暴露屋を紹介した。




 「どうか…お願いです!どうか奴を落としてください!奴を…奴を……ぐううう…」

 山木は出せない涙を、声で表現した。

 「分かりました。では、奴を落としましょう」

 俺は橋岡の事を調べ上げた。

 橋岡良次。30歳。とある中小企業の社長の息子。山木の目を切り裂いた張本人。

 俺は奴の社会的地位を落とし、それにより、奴と息子を守っていた父親も落ちる事となった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ