File31.5福地編 若頭の危機
俺は福地康史。藤松会の若頭を務める男だ。
苑頭町、南部。俺は護衛の組員、丹野を連れて、とあるシマの金融会社に顔を出していた。
それは、店長がどうなのか気になったからである。
そこの店長は、また別の金融企業で金を借りすぎてブラックリストに載り、闇金に金を借りて仕方なく仕事をしているものだ。
しかし、ソイツは楽しそうに仕事をやっていた。
そこまでは良かった。
その帰りの事であった。
組の事務所に帰る際、信号を渡ろうとした。すると、目の前に一台の黒いバンが止まった。
「なんだ?」
すると、車の扉が開くと、そこには覆面をつけた男達が拳銃を構えていた。
「なっ…」
「コイツを入れろ!」
男が俺を車に入れようとする。しかし、丹野が拳銃を取り出し、手前の男に発砲。
「どぶっ!」
「福地のカシラに触れんなぁ!」
「クソっ!殺れ!」
しかし、後ろの男が丹野に発砲。
「ぐへっ!」
「丹野!」
「乗りやがれ!」
男が俺を無理やり車に入れさせ、何かを嗅がせた。
(くっ…………これは……クロロ………ホル………ム……)
俺は意識を失った。
「起きろ!オッサン!」
俺はビンタをされ、意識を取り戻すことができた。しかし、俺は廃工場にいた。しかも俺は椅子に縛られていた。
周りには5人ほどのチンピラ。すると、奥からベリーショートの髪型で、ドクロが描かれたパーカーを着た男が現れた。
「よう」
「お前は誰だ!?」
「俺はギャング団、『髑髏軍団』のリーダー、淵上顕次。今からお前に拷問をしてやるよ」
「拷問だと?俺がそんなもので…」
すると、淵上はズボンのポケットから金属の串を取り出した。そして、奴は凶行に出る。
「ヨイショぉぉ!」
「ダバァァァ!」
奴は俺の右肩に串を刺したのだ。
「さぁ、ココでお前さんを殺れば桐田さんに懸賞金を貰える」
「懸賞金!?なんだそれは?」
「これを見ろよ」
淵上がスマホの画面を見せる。そこには、藤松会の幹部衆の写真が載っていたではないか。
「これは…」
「チーム絵札が作った懸賞金サイト。一人に付き100万。しかも会長の桂田は1億!しかも囲っている情報屋、九鬼を殺れば10億だ!」
「何ぃ!?」
「まぁいい。俺はお前を殺って懸賞金を貰い、海外にでもトンズラすればいいんだ」
「クソが…」
「あぁん?」
「テメェらチンピラ共には会長や九鬼を殺させねぇ!」
俺は淵上の目に唾を勢いよくかける。
「くあっ!」
「このヤロー!」
淵上は唐突の事に驚き、周囲のチンピラが発砲。
「おっと!」
俺は銃弾で縄を外してもらい、そのまま一人のチンピラに特攻した。
「オラァァァ!」
「ウボぉぉぉ!」
全力の腹パンでソイツは沈んだ。
「来い。これでも若い頃は『狂犬の福地』と言われているんだ。まぁ、その力は健在だがな」
「舐めんじゃねぇ!」
別のチンピラがナイフを持って駆け込む。しかし、つま先蹴りで腹を爆発させる。
「うらぁ!」
「とぅふぇ!」
「さて、少し借りるぞ」
俺は先程のチンピラが持っていた拳銃を借り、残りのチンピラを撃ち殺した。
「グハァァァ!」
「ぎひぃぃ!」
残るのは淵上のみ。
「チィィィ!俺様を舐めるんじゃねぇぇぇ!」
淵上が下手くそな発砲をする。しかし、俺は最低限の移動で避け、淵上の前までに近づく。
「あ、あぁ…」
「じゃぁな」
俺は拳銃で奴の眉間を撃った。
「ギャバァァァ!」
「はぁ…はぁ…」
俺は廃工場を出て、ポケットに手を入れた。そこにはたまたま盗まれなかったのだろうスマホがあった。
「よかった…」
俺は現在の位置情報を見てみる。どうやら俺は水胡浦区という所にいた。水胡浦区は義憐町の左隣にあり、上部には丘居町、下部には曽香町という町があった。
(もしかしたら義憐町を通ると武蔵野会の奴らに狙われる可能性がある。だとすれば…)
俺は会長に電話をかけた。
「会長!」
「福地!大丈夫だったか!?」
「はい。水胡浦区にいます」
「そうか。では、3次団体の秋岡組の者に苑頭町まで行かせる」
「了解しました」
その後、俺は秋岡組の者により、何とか苑頭町にまで戻れた。




