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暴露屋∼社会的に殺す情報屋∼  作者: 蔵品大樹
第一部 藤絵戦争
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File31 最凶の戦士

 俺は九鬼泰照。とある半グレの男とぶつかった情報屋だ。

 遡ること数時間前、今は閉めている事務所で、チーム絵札の情報を集めている時であった。

 「ひっ、ひぃぃ!助けてくれぇ!」

 事務所に一人のスカジャンを着た男が入ってきた。

 「な、なんだ!?」

 俺はその男に駆け寄る。男は顔を上げた。

 「助けてくれ!今殺されそうなんだ!」

 「お、落ち着いてくれ。何があって…」

 すると、扉が激しく開けられた。ソイツは黒コートを着ていた。

 「ここに逃げやがったのか?卑怯モンが!」

 「くべっ!」

 入ってきた奴は何とスカジャンの男を撃ったのだ。

 「なっ!」

 「ケケケッケ。これで…」

 「テメェ。何やってんだ?」

 俺はソイツに問をかける。しかし、黒コート男は返答と言わんばかりの拳銃をこちらに向けて言った。

 「うるせぇ!撃ち殺されてぇんか!?」

 「いや?俺は死にたくないがな、お前は何者かを知るまでは死にたくないねぇ」

 俺は男の懐に入り込んだ。

 「うわっ!」

 「ちょっと黙れ」

 俺は男の顎へアッパーを決めた。

 「ふぶっ!」

 俺は男に馬乗りになり、睨みつけた。

 「ひぃぃ!」

 「お前、名は?」

 「脇村(わきむら)!脇村と言います!」

 「そうか。お前が撃ち殺したのは誰だ?」

 「藤松会の奴です!一人殺ったら一万貰えると言われて!」

 「誰に言われた?」

 「青谷(あおたに)青谷洋太(あおたにようた)です!」

 「青谷洋太?ソイツはチーム絵札の奴か?」

 「いえ!青谷さんは半グレ集団の『クロユリ』のリーダーで、最近、チーム絵札の傘下に入ったとか…」

 「そうか、情報ありがとよ」

 「ぷべっ」

 俺は脇村の首の骨を折り、撃たれた男の方に行った。

 「く…」

 「大丈夫か!?」

 「くそっ…俺はもう…無理だ…」

 男はそのままだらんとなった。

 俺は比嘉に電話をかけ、死体の処理で事務所にこさせた。

 「すまないな。来てもらって」

 「いえ。最近ゴロツキ共が暴れているんで、もう慣れました」

 すると、比嘉がスカジャンの男を見て、比嘉は言葉を失った。

 「田島(たじま)…お前、殺されたのか…」

 「ん?同期なのか?」

 「俺の舎弟です。3年目で、これから頑張っていくはずだったんです」

 「そうか…」

 俺は比嘉の顔に怒りが見えた。

 比嘉が事務所を出て、俺は考えた。

 「チーム絵札め、まさか周辺の半グレを傘下にしているとでも言うのか?」

 俺は半グレのクロユリを調べた。

 リーダーは青谷洋太という三十代のヤクザ崩れのチンピラ。構成員は多く、その構成員をチーム絵札に回しているのだとか。

 事務所は丑目町の南部。どうやら、半グレのバイドクがチーム絵札によって壊滅したあとに丑目町に来たのだとか。その時にチーム絵札と協力関係となったという。

 その夜、俺は武器を持って事務所を出ると、比嘉とある男が待ち構えていた。

 「比嘉…」

 「今から半グレにカチコむんですね」

 「よっ、九鬼」

 「あなたは、桑江さん」

 桑江僚馬。投擲武器を使う男で、『投擲野郎の桑江』と言われている。

 「どうやら、ウチの田島がチーム絵札の傘下の野郎に殺されたと比嘉から聞いたんだ。だから、その敵討ちという訳よ」

 「そうですか。あなたと比嘉がいれば百人力ですよ」

 俺は車を回し、丑目町の事務所に向かった。

 事務所付近に着くと、入口には、二人ぐらいの男がいた。

 「あれは」

 「どうやら、門番らしいな。任せろ」

 桑江さんが車を出て、懐からとある物を取り出した。それは、爪楊枝だった。

 「爪楊枝?」

 「俺が投げれば、まるで手裏剣だ」

 そして、桑江さんがダーツの要領で爪楊枝を投げる。それは、門番の喉に刺さった。

 「くへっ!」

 「とふっ!」

 あっという間に倒れる門番。

 「行くぞ!」

 「はい!」

 俺は事務所のドアを蹴り破った。

 「オラァ!敵討ちじゃぁ!」

 「なんだ!?」

 「あ、あいつら、桑江に九鬼だ!」

 「比嘉もいる!」

 比嘉が飛び込み、一人の構成員の頭をバットでかっ飛ばす。

 「うっしゃあ!」

 「あべっ!」

 「いくぜぇ!」

 桑江さんは棒手裏剣を投げ、一気に2人を倒した。

 「しゃがぁ!」

 「うぬべっ!」

 「比嘉、九鬼、先に行け!」

 「分かりました!」

 「あとは任せます!」

 俺は青谷がいるであろう部屋のドアを蹴破った。

 「うらぁ!」

 そこにいたのは、坊主頭の男、青谷と、あらゆる所にスペードのタトゥーが掘られている男であった。

 「水戸部さん!どうしますか?」

 「そりゃあ、どっちも殺ればいいんだ」

 スペード男の方は、水戸部であった。異名は『スペードマスター水戸部』。得物はなんとナイフと拳銃だけ。それだけで幾人もの敵を殺してきた。

 「まぁいいですよ。俺がコイツらを殺るんで」

 青谷が懐から拳銃を取り出し、早打ち。

 「うらぁ!」

 「うおっ!」

 「おっと!」

 俺たちが左右に避ける。そして、青谷が選んだのは………俺だった。

 「くたばれやぁぁ!」

 青谷が発砲。何と一瞬で3発撃ったのだ。

 「くおっ!」

 俺は足に一発掠り、その他は当たらなかった。

 「うおおぉ!」

 比嘉が青谷に突っ込む。

 「このガキぃ!」

 青谷がまた発砲。しかし、それは金属バットで防がれたのだ。

 「何っ!」

 「ケッ、このバットは銃弾をも防ぐんだ!」

 比嘉は、フルスイングで青谷の脇腹を壊した。

 「くべぇ!」

 青谷が壁にぶつかり、倒れ込む。その時に拳銃を落としたのか、奴の手には武器は無かった。

 「田島の仇、ここで取らせてもらう」

 「ひっ、ヒィィィ!」

 比嘉が全力で青谷の頭をバットで粉々にした。

 「うべへっ!」

 「おぉ、おぉ、怖い怖い…………よくあの青谷をやってくれたなぁ!」

 水戸部が急に怒り、床にあった拳銃を拾って発砲した。それは速射だった。

 「くあっ!」

 比嘉の肩に弾が貫く。

 「比嘉っ!」

 「九鬼ぃ。お前は見逃してやる。だが、このケツの青いガキはここで殺るぅ!」

 奴は今度はナイフを取り出し、比嘉の顔に一閃。

 「うべぇぇ!」

 「ふへへへへ………」

 水戸部が不敵に笑い、急に言い出した。

 「やっぱ青谷嫌いだからや〜める」

 水戸部はその場を去った。その狂気に、俺は水戸部を襲うことは出来なかった。

 「比嘉!」

 俺は比嘉に駆け寄る。その時、同時に桑江さんが入ってくる。

 「比嘉、大丈夫か!?」

 「とりあえず闇医者に!」

 「うぼっ…」

 急に比嘉が血を吐いた。

 「なっ!」

 「水戸部の野郎、ナイフに毒を…急がないと!」

 俺達は急スピードで車を走らせ、闇病院に向かった。

 その後、比嘉は何とか生き残ったが、数日間入院することとなった。

 「比嘉……」

 「水戸部め…」

 俺は水戸部に対する怒りが込み上げた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] あぁーーーーっ!! 比嘉さんが死んじゃうんじゃないかと、もう!ヒヤヒヤしましたよぉう!!!!(; ゜Д゜) クライマックス突入ということで、今は誰が亡くなってもおかしくない状況かもしれない…
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