表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暴露屋∼社会的に殺す情報屋∼  作者: 蔵品大樹
第一部 藤絵戦争
PR
44/139

File25.5 三つ巴

 俺は九鬼泰照。とある男達に遭った男だ。

 事の発端は、俺のスマホにメールが来た事だった。

 『今夜11時、功楼町にやって来い。来なければ、うちの構成員をけしかける。』

 メールの内容はこんな感じだった。

 送った者は不明だ。しかし、来なければこちらに来る。俺は、その果たし状に乗ることにした。




 11時、俺は功楼町のとある廃ビルにやってきた。

 「たしか、送ったやつの指定した場所はここだったよな…」

 俺はその中に入る。そこには、数人の男がいた。

 「来たぞぉ!九鬼だ!」

 すると、奴等は俺に襲いかかる。しかし、俺はそんな奴らにやられる程、やわではない。

 「フン!」

 「うだっ!」

 俺はお得意の喧嘩殺法で奴らを圧倒した。

 「はぁっ!」

 「ぎゃぁ!」

 そこにいた5人の男どもを全員倒したあと、例の男のいる階に向かった。

 「入るぞ」

 扉を開けると、その部屋からタバコの匂いがした。

 そして、そのタバコを吸っていたのは、以前、猪平のいた別荘に襲撃をかけた時にいた男、桑沢大悟だった。

 「桑沢…なぜ俺をここに呼んだ?」

 俺は桑沢に問いかける。すると、桑沢はタバコを地面に落とし、その問に答えた。

 「それは、アンタを殺すためだ」

 「俺を殺すため…」

 「あぁ。俺は沢山の組織を敵に回している。巨大ヤクザ組織、藤松会、武蔵野会。最近頭角を表してきた半グレチーム絵札。俺はかつて、その組織にいた。だが、そこのリーダー張ってた桐田は、部下の事をまるで玩具のようにしか扱わず、自分が王者になるためには、どんな犠牲も厭わなかった。その犠牲になったのは誰か?それは、俺のような構成員や、傘下の人たちだったんだ!俺は、早乙女さんが失踪したのを見計らって、部下を連れて桐田を見限ったんだ」

 そして、桑沢は大声を上げた。

 「俺はなぁ!テメェらを殺して!裏社会の王になるんだァァァァ!」

 その時、この部屋にとある男が現れた。

 「おいおい、裏社会の王になるのは、武蔵野会だぜ?」

 そこに現れたのは、武蔵野会直系榊田組構成員、十文字裕大だった。

 「なんでテメェが?」

 「俺は会長に命令されて来たんだ。無論、榊田の親父は反対してたが。そもそも、榊田組はお前のような半グレ集団と組みたくないし、藤松会とも敵対したくない。でもな、会長に命令されたらなぁ、俺はやるしかないんだ。俺は、榊田より、会長ラブだ」

 十文字がロングナイフを取り出す。それが引き金となったのか、桑沢はサバイバルナイフ、俺はドスを取り出した。

 「さぁ、どちらからでもいい。来いよ」

 俺は早速、桑沢に飛びつく。

 「はぁっ!」

 ドスの袈裟斬りは、ナイフで防がれてしまった。すると、桑沢が反撃に出る。

 「フゥン!」

 桑沢の蹴りが腹に入る。

 「どぶあっ!」

 俺は運悪く、十文字の方に倒れてしまった。

 「うっしゃぁ!」

 十文字がロングナイフで顔を刺そうとする。しかし、俺は横に転がり、そのナイフに俺の血が付くことはなかった。

 「ちっ」

 後ろから駆け足が聞こえる。

 「おんどれぇ!」

 桑沢が突撃していた。俺は呆気にとられた十文字の顔を殴り、桑沢には回し蹴りでナイフを落とさせた。

 「なっ」

 隙が生まれた。俺は桑沢の額を切る。これにより、桑沢の視界は失った。

 「クソがぁ!見えねぇ!」

 一生懸命に顔を拭く桑沢だが、俺は奴の喉を掴み、今にも立ち上がりそうな十文字に投げつける。

 「うぉっ!」

 「なにっ!?」

 流石にここまで読めてなかったのか、桑沢の体は十文字に直撃した。

 「かはァァァァァ…」

 桑沢は怒りで十文字を殴ろうとする。しかし。

 「そんなの、見えている。カエルより遅い」

 十文字は腕を掴み、桑沢の腹を刺した。

 「グァァァァァァァ!」

 桑沢は十文字の足元に倒れ込む。

 「邪魔だ」

 十文字は桑沢を蹴り飛ばし、こちらに近づく、

 「貴様、良くもこんな物を送り付けてきたな…テメェは、内臓ぶち撒けて地獄に落ちろぉ!」

 十文字が怒りでこちらに突撃する。だが、俺は隙がありありの十文字に、

 「うっしゃぁぁぁぁ!」

 クロスカウンターを決めた。

 「うべぇぇぇぇ!」

 十文字がその場に倒れ込む。

 「はぁ…はぁ…」

 その時、チクタクと音が聞こえた。

 (なんだ?まさか…まずい!)

 俺は窓から飛び降りる。ここは三階。受け身を取れずに、地面に落ちた。

 「うっぐぅ……」

 その瞬間、爆音とともにビルが爆発した。

 「ちっ……誰が仕掛けたのは知らねぇが…危ねぇな」

 すると、向こうから見覚えのある二人が近付いてくる。

 「九鬼さぁん!」

 「大丈夫ですか!?」

 来たのは比嘉と伊波だ。この二人は功楼町に住んでいる。爆発音を聞いて、ここに来たのだろう。

 「なんとか大丈夫だ…だが、この中から人が二人ほど爆死した」

 「それは……」

 「話は後だ、取り敢えず消防車を…」

 その後、消防車が駆けつけ、火は消された。廃ビルの中からは爆弾のかけらのようなものが発見され、桑沢と十文字は木っ端微塵となったのか、死体が発見されるような事はなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ