File16.5 情報屋と半グレと最終兵器
俺は九鬼泰照。強い男と戦う事になった情報屋だ。
俺は先週、チーム絵札の幹部であり無限絵札のリーダー、早乙女孝男から決戦を申し込まれた。場所は先週遊佐と戦った場所。来るのは俺は一人。
俺は例の空き地に来た。すると、既に緑のスーツを着た男がいた。
「やぁ、情報屋。死ぬまで戦おうや」
「早乙女。お前は必ず倒す」
俺は懐からメリケンサックを取り出し、それを指にはめた。
「ほう…メリケンサックね。じゃあ、俺はコイツだ」
早乙女も懐から何かを出した。それは、サイレンサー付きのピストルだった。
「さぁ、静かに死になさい」
早乙女が発砲する。しかし、俺はすぐに横に避けた。
「それは予想済みだ」
だが、早乙女は避けた方向に撃ってくる。しかし、それも横に避けたが、早乙女が言い放つ。
「お前、予想能力足りてない?」
また早乙女が避けた方向に撃ってきた。流石にそれは予想出来ず、肩に弾が掠った。
「キッ………」
「来いよ、来いよ来いよ!」
俺は早乙女の挑発に乗らず、そのまま顔を防ぐ構えをした。
「その構えなら、腕を…撃てばいい」
今度は三発、腕に向かって撃ってきた。
これは避けられる。そう思っていた。
横に避けた瞬間、早乙女が刃物を持って突撃した。
「腕を切ってやる!」
なんと持っていたのはククリナイフ。奴は横薙ぎで腕を切ろうとした。
だが、上半身を反らして、なんとか腕は切られずに済んだ。しかし、早乙女は腹を蹴り、俺に馬乗りになったのだ。
「ホラ、ホラ、ホラ、ホラホラホラホラホラァ!」
「ぐぅっ」
早乙女の地獄のようなマウントパンチが顔に押し寄せてくる。
「これで最後だ!」
早乙女が最後の一発を殴ろうとした瞬間。
「ウラァッ」
俺はカウンターを早乙女の左頬に放った。無論、メリケンサックをはめているので、頬骨は砕け散っただろう。
「く…は…」
早乙女が横に倒れ、俺はこのタイミングを見逃さなかった。しかし、口笛と共に、何かの足音がした。
「!?」
そして、それは空き地に来た。それは、見たことがある男だった。
「アンタは…」
「よう。情報屋さん」
その男は、一年前に収監された筈の、武蔵野会の最終兵器、常岡竜政だったからだ。
「な、何故アンタが」
「まぁ、こないだ出所したんだよ」
「それで、ここに用か?」
「いや、たまたまここに来たら、早乙女とアンタがいた。それだけだ」
「常岡さん…チッ…良かったな。命拾いして」
「命拾いだぁ?殺し合いはなぁ、どっちかが死ぬまでやるんだよ」
常岡が早乙女の右頬に全力のパンチを放った。
「ギビッ」
骨が折れる音がした。まさか、この男は、チーム絵札の幹部より強いというのか?常岡が倒れた早乙女を俵担ぎで持つ。
「コイツが迷惑を掛けたな。じゃ、またな」
そして、二人は闇夜に消えた。
(常岡…また嫌な奴が出てきたもんだ…)
俺は夜を照らす月を見た。




