File15.5 バットと長ドス、情報屋と剣術
俺は九鬼泰照。空き地で戦う情報屋だ。
ある夜。俺は比嘉を連れ、とある空き地に来ていた。
「にしても、誰が言ったんですかね、殺してやるからここに来いって」
「知らね〜よ。どうせ喧嘩したいチンピラの類いだろ」
すると、何者かがやってきた。
「お前ら……」
やって来たのは、こないだ襲撃してきた遊佐と塔尾だった。
「お前らか」
「やぁやぁやぁ…よくも協力者で未来のトップを落としてくれたねぇ…暴露屋ぁ…」
「未来のトップだぁ?過去に人襲って逮捕されなかった奴にトップが任せられるか」
「ケッ。俺達から見たら未来のトップなんだよ!」
すると、塔尾が長ドスを鞘から取り出した。
「ったく。早ぇよ。豪介。まぁ、俺達にとって、お前らが死んでくれたら都合がいい」
遊佐は一口の青龍刀を出した。
「改めて自己紹介させてもらう。俺は遊佐岳也、またの名を『剣術の遊佐』だ!」
そう言って、遊佐が俺に突撃する。
「きしゃぁ!」
横薙ぎで青龍刀を振る。しかし、俺は何とか避けた。
「おっせえなぁ」
「キッ。ならばこれで」
なんと奴は青龍刀を投げたのだ。
「なっ!」
俺は体ごと避けるとそれは壁に刺さった。
「こ、怖え…」
「フン。その青龍刀はよく研がれたものだ。ここからコイツだ!いくぞ!」
今度は短剣を取り出し、俺の体に刺そうとした。しかし、俺は既にドスを出していた。そして、ドスの側面で、何とかカバーしていた。
「貴様………」
それに驚いたのが運の尽き。俺はドスで腹を刺した。
「かはっ……」
「コイツでとどめをさしてやるよ」
俺は壁に刺さった青龍刀を抜くと、体を真っ二つにしない程度に左袈裟斬りを決めた。
「そんな………俺が、敗れるとは……敵ながらあっ…ぱ…れ…」
そのまま、遊佐は倒れた。
比嘉はというと…
比嘉はまず、バットを取り出した。
「喧嘩と言えばこれだな」
「喧嘩と言えばぁ?ハーハッハッ!雑魚が!取り敢えず斬られとけぇ!」
塔尾が、バットを振るように、長ドスを横薙ぎに振った。
「なら、外角打ちじゃあ!」
長ドスの尖端が、バットの先端に当たる。その瞬間、長ドスが折れた。
「なっ…」
どうやら、塔尾が、長ドスをあまり点検していなかったらしく、尖端が錆びていたのだ。
「油断禁物!全身ボコボコタイムだ!」
そして、比嘉による蹂躙が始まった。
それが終わる頃には、塔尾の全身の骨は全て折られていた。
「ヒギュッ…」
すると、塔尾のスマホから、電話が鳴った。
「なんだ?」
比嘉がスマホを拾うと、着信相手が、『早乙女さん』とあった。
とりあえず、電話を聞いてみる。
「おい、塔尾。どうだ?あの情報屋は殺れたか?」
比嘉は、俺にスマホを渡し、早乙女に言ってやった。
「いや、塔尾は俺の部下が倒しました」
「なっ、貴様。九鬼か」
「バーカ。そうだよ。九鬼だよ」
「ほう。その言い分だと、遊佐も殺られたか」
「そうだよ。左袈裟斬りをかましたさ」
「ちっ…遊佐もか」
「これで、無限絵札の戦力が減ったな」
「………これだけ言っておく。来週の深夜一時。ここに一人で来い。いいな」
それだけ言うと、早乙女は電話を切った。
「早乙女……何をしようとするんだ」
俺は闇夜の空を見た。




