2020 9/9(7)
今後もよろしくお願いします。
6時間目が終了した。チャイムがなった瞬間星名は保健室を出て行く。何か用事があるのだろうか…。
星名のことを気にせず、ゆっくりと自習道具を鞄の中に閉まっていると保健室の先生を見ると今日は残っていた。珍しい。
理科(珍しい、放課後保健室にいることが珍しいと思ってしまうなんて…)
失礼すぎる…よね? なんか面倒ごとを押し付けられていたからそれくらい思っていいよね?
理科
ポケットのスマホを取り出してチャットを開くと清水から
清水『どうするの?』
理科「あー」
鞄のチャックを閉めようとすると白い紙切れが見えた。なんだろうと思って手に取ってみたら朝下駄箱に入れられていたものだ。内容は「伊藤ルキがひどい目に合わさられたくなかったら放課後に校舎裏に来い」というものだ。采女のことですっかり頭から抜けていてしまっていた。
理科「…無視するのもな…」
この手紙を写真で撮って伊藤に個人で送って心当たりがないかを聞いてみると既読がついて即返信が来た。
伊藤『なんだそれ? 私は何も知らない』
理科『私も知らないの。これどうするべきだと思う?』
伊藤『無視でいい。そんなことを書いてくる奴は放っておけばいい』
理科『伊藤がそういうならそうするけど』
伊藤『それでいい』
理科『わかった』
とりあえず無視することに。画面を切り替えて清水に移す。
理科『とりあえず今日は帰りましょう。詳しいことは帰ったら教えます』
清水『ん』
スマホをしまって鞄の紐を肩にかけて保健室を出るとあることに気付く。
全く人の姿と声が聞こえず、静かすぎる。
それともう1つ。
誰かが扉から少し離れた壁に寄りかかっていた。その人は出てきた理科を見ているが、理科は目を合わせないでその人を視界に入れないように歩き出す。
その人にぶつからないように避けようとすると、その人は理科の前に身体を寄せてきた。
理科「…っ」
ぶつかりそうになり歩くのをやめてその人を見ると、その人はさっき保健室で休んでいた星名が言う采女由紀子だ。
采女?「初めまして朝倉さん」
理科「…あの?」
采女?「そしてさようなら」
「思いっきり後ろに飛べ」
理科「!?」
〈予感〉が発動したが、身体が完全にはついていかず手に激痛が走る。
理科「いって!」
なんとか致命傷は負わないですんだが、左手は何か鋭利なもので切られたようで線がついている。
線からは血が滲み出ていて、前方を見るとそいつはすぐさま追撃をしにきた。
采女?「っは!」
手に持っていた刃物を理科に振るう。なぜか〈予感〉発動せず、本能的に軌道から逃れようとするが
理科「っ!」
今度は右手に激痛が走る。さっきの左手よりも痛い。後ろに後ずさると壁際に追い込まれてしまった。
左手はなんとか動くが、右手は痛みのあまりほとんど動かせない。少しでも動かそうとすれば激痛が走り続けて止まらない。
采女?「…」
無言で壁に寄りかかっている理科にスタスタと近づいて刃物を突き出そうとする動作を見せると、突然彼女の身体がバキッと凍る。
理科「…?」
さっきまで氷なんて全く無かったのに、理科の攻撃をしていたこいつの全身が氷漬けにされている。
こんなことが出来るのは…。
1つの足音が廊下の奥から聞こえてくる。通路の奥を見ると人影が1つ近づいてきた。
誰だと思い目を凝らすと予想外の人が姿を見せた。
理科「…え」
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