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中学最後の大会①

 七月最後の日曜日。

 今日は中学校女子ソフトボール大会の準決勝と決勝が行われる日。

 ソフトボール部の里沙ちゃんはエースとして金曜日に一試合、土曜日に二試合の三試合全部に先発し完投している。

 私の吹奏楽部も八月の第一土曜、日曜に行われる中学校吹奏楽コンクールのための練習で里沙ちゃんの応援に行くことはできなかったけれど今日は練習がお休みだったので応援に行ける。

ロンも一緒に応援に行けるようにと、茂山さんが家まで車で迎えに来てくれた。

「わざわざスミマセン」

「なんの!どうせ暇人だから。それにしても、その大きいバッグって応援グッズかなにか?」

 茂山さんの気が付いた私のバッグにはブルーシートに日傘をはじめ、おしぼりに、ドリンクのほか、ロンの糞尿の処理や暑さ対策グッズが入っている。

 特に犬は私達人間の様に体中に汗腺がないので、うちわや扇風機みたいに間接的に冷やす方法は取れなくて、熱中症対策としては

・日に直接当たらないようにしてあげる。

・地面からの熱を受けにくくしてあげる。

・お水をいつでも沢山飲めるようにしてあげる。

・いざとなったら直接水で体を冷やすようにしてあげる。

 などがあるそうです。

 だから、バッグの中には大量の水に保冷材も入っていて茂山さんが大きいバッグに驚くのも無理有りません。

 熱中症対策のほかにも茂山さんの車を借りるので、簡易シートと粘着性ゴミ取り器(通称コロコロ)も持参した。

 車で40分ほど走ると海の好い匂いがしてきて、試合の行われる公園のグラウンドに到着。

 私の大きな荷物を茂山さんは、ひょいと持ち上げて運んでくれた。

『こんなに大袈裟でごめんなさい。でも私にはそれだけロンが大切なの……』

 屹度茂山さんは分かってくれていると思う。

 だって兄や美樹さんの友達なんだもん。

 そう思って、甘えることにした。

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