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第7話 稽古

犬塚は、広場へと向かう。


既に、観音寺と金ヶ崎は来ていたが、鈴木の姿が、見当たらない。


少し待っていると、鈴木が来る。


鈴木 ごめんごめん 飯食ってたら遅れたわー


観音寺 まだ9時では、無いから許す。

 ただギリギリだったのだけは、覚えておけ

  では、今から広場を10周する。

   基礎体力を作るためだ

 

犬塚達は、指示された場所に立ち合図を待つ。


観音寺 では、始め!


観音寺を筆頭に並び、走る。


1週する事に、段々きつくなる。


鈴木は、直前までご飯を食べていたせいで、今にも吐きそうな顔をしている。


金ヶ崎は、少し余裕そうだった。


そうして走り終わる。


観音寺 10周終わりだ。今から2日前の、身体検査及び体力調査の結果をこちらで考えた。

 割り振りを行う。


まず犬塚お前は、剣道場へ行き 刀の扱いを学んでこい。


鈴木は、弓道場へ行き弓を学べ


金ヶ崎は、犬塚と一緒に剣道場へ行き 薙刀を学んでこい。

 

では、今から剣道場と弓道場へ行け!


そう言われ犬塚は、鈴木と別れ金ヶ崎と一緒に剣道場へと行く。


剣道場の扉を開けると、中には、老人が佇んでいた。


??? お前さんが、聞いていた新入りかのぅ?


犬塚 最近入って来ました。


おじいちゃんは、ホッホッホッと愉快そうに笑った。


??? そんな畏まらんでよい。儂の事は、塚本爺さん

と呼んでくれ そこにいるお嬢さんものう


犬塚 塚本爺さん 刀を学んでこいって、観音寺に言われたのだけど 具体的にはどうするのですか?


金ヶ崎 私も薙刀学んでこいって言われた‥‥‥


塚本爺さんは、またもや愉快そうに笑う。


塚本爺さん では、始めるとしようかのぅ

 

犬塚は、竹刀を渡され 金ヶ崎は、木で出来た薙刀を渡される。


塚本爺さん まずはお前さん竹刀を100回振り続けてみてくれ お嬢さんも同じようにするのじゃ


犬塚は、竹刀を振る。20回目から腕が段々重くなっていきキツくなる。


観音寺も同様にしんどそうだった。


何回目か分からなくなってきた頃 塚本爺さんが、声を張り上げた。


塚本爺さん そこまでじゃ しんどいじゃろう?


犬塚 しんどいです。塚本爺さん


塚本爺さん 腕の力だけでやっておるじゃろう

 遠心力と体全体を使って振るのじゃ


塚本爺さんは、そう言い身体の動かし方を教えてくれる。


犬塚は、教えられた通りに竹刀を振ってみる。

 すると、さっきよりも楽に振ることが出来た。


塚本爺さん お二人さん飲み込みが、早いのぅ

 追いつかれそうじゃ

  今日は、これで終いじゃ 翌日また来い


そうして塚本爺さんの指導の元で、稽古が始まる。


       〜〜〜翌日〜〜〜


塚本爺さん 今日はのぅ、竹刀を振る事と打ち合いをしようかのぅ。竹刀と薙刀を振る回数は、200回じゃ


犬塚と金ヶ崎は、200回振る。前回 塚本爺さんが、身体の動かし方を教えてくれたので、少しは楽になったが、振る回数が増えたので少ししんどかった。


塚本爺さん 振り終わったようじゃし 打ち合いをしてみるかのぅ まずは、犬塚からじゃ


犬塚は、塚本爺さんの、前に立ち後ろへ少し下がる。


塚本爺さん 手加減はするからのぅ 安心せい


打ち合いが始まる。


犬塚は、始まると同時に、踏み込んで竹刀を振ろうとしたが、塚本爺さんが持っている竹刀で防がれる。


塚本爺さん すぐ踏み込むのは、良いがそれだけでは、駄目じゃ では、行くぞ!


塚本爺さんは、老人とは、思えない程機敏に動く。


犬塚は、塚本爺さんを 目で追えず竹刀で防ぐ暇など無く お腹に、一発食らう。凄まじい力だった。

 食べた物が、胃から逆流して少し吐いて倒れた。


そして、一瞬で打ち合いは、終わった。


起き上がり 少し吐いたものを片付け金ヶ崎と塚本爺さんの打ち合いが始まる。

 金ヶ崎は、さっきの試合を見ており嫌がっていた。


塚本爺さんは、お嬢さんや さっきの試合のような事は、しないから安心するのじゃ さぁ打ち合いをするのじゃと笑顔で言う。


金ヶ崎は、その言葉を信じた。


犬塚は、打ち合いを見る。


金ヶ崎が、薙刀を振り回し 塚本爺さんが、来れないようにする。どうやら隙をうかがっているようだ。


だが、塚本爺さんは、その考えを読んだのか 一瞬の内に、金ヶ崎の後ろに回り込む

 

金ヶ崎が、後ろへ咄嗟に向き、柄で竹刀を受け止めようとしたが 既に首へ竹刀をピタっと止めていた。


打ち合いが終わり塚本爺さんが喋る。


塚本爺さん お嬢さんはのぅ、速度が足りておらん

 お前さんは、目で人を追いすぎじゃ

  今日の所は、これで終いにしようかのぅ。


今日の稽古は、ここで、終わった。


夜ご飯を食べに食堂へ行く。

 席を選んで座りに行こうとすると声をかけられた。

  声の正体は、鈴木だった。


鈴木 よぉ 日翠吐いた後みたいな顔してるなぁ?

 ところでよぉ金ヶ崎は何処だ?


犬塚 吐いたよ。 金ヶ崎は、一人で夜ご飯食べるって


鈴木 吐いたのかぁ? 大丈夫かぁ? 日翠1人だろ

 こっちで食べろよ


犬塚は、鈴木の前にある席に着く。


鈴木 今日はなんの飯食ってんだ?


犬塚 グラタン定食だよ。鈴木は?


鈴木 俺かぁ? カツ丼だ。 冷めちまうから早く食っちまおうぜ


会話を終え ご飯を食べるのに集中する。

 全て食べ終わり 寮にある自室に戻ろうとした。


また誰かに声をかけられる。鈴木かと思って声のした方を見る。なんと金ヶ崎だった。


金ヶ崎は、小さい声で お腹痛くない?と言う。

 

心配してくれていたようだった。


犬塚 心配しなくても大丈夫だよ。


金ヶ崎は、ほんとに?と言い お腹を触ろうとしてくる。


犬塚は、驚いた様子で少し後ろに下がる。 


金ヶ崎 なんで避けるの?やっぱり痛い?


犬塚 いや痛くないよ 少しびっくりしただけ


金ヶ崎は、そう言いお腹をまた触ろうとする。


犬塚は、少し照れながら お腹を触らしてあげた。少し痛いが、我慢する。


犬塚 触られたけど、痛くないよ。


金ヶ崎は、安心した顔で 良かったと言い 会話を続ける。


金ヶ崎 ねぇ 今度から 日翠ちゃんって呼んでもいい?


犬塚は、ちゃん付けには、慣れているので、呼んでもいいよと言った。


会話を終え 自室へと戻った。 

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