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第百八話:内装も完璧に! 聖域の居心地を極める、みんなで家具作りDIY!

激戦の幕は閉じ、聖域に再び朝が訪れる。

館は傷ついているが、仲間たちの結束はかつてないほど強固になっていた。

そんな中、奏多が修復コンソールから戻ると、そこには意外な光景が広がっていた。

不器用ながらも必死に「自分たちの部屋」を作ろうとする動物たち。そして、シルヴィアの告白に触発されたのか、次々と溢れ出すヒロインたちの熱い想い!

DIYと恋心が複雑に絡み合う、第百八話。聖域の居心地を極める、大騒動の幕開け!

「……ん? お前ら、一体何やってんだ?」

地下の修復コンソールから戻った俺が目にしたのは、中庭から館のメインエントランスに至るまで繰り広げられる、前代未聞の光景だった。

なんと、グリズやゴング、さらには極北の覇者シロまでが、森から拾ってきた木の枝や石、そしてどこからか持ち出した資材を不器用に組み合わせ、必死に「家具」のようなものを作ろうとしているのだ。シロが巨大な前足で木材を器用に削り、パンダのササマルがそれを丁寧に並べ、他の動物たちが蔦や泥で固めている。

「これ、みんなで自発的にやっているのか……?」

「でも、どうせ必要になるからいいわよね? だって、リリアとエーリエみたいにまた新たな住人が現れるかもしれないし! 何より、みんなそれぞれ自分だけの『個室』だって必要になるでしょ!」

ヴィオラがハンマーを片手に、少しだけ煤けた顔で笑った。隣ではエリスも、剣ではなくノコギリを握りしめ、プロ顔負けの真剣な眼差しで柱の補強を行っている。

「戦いで館の内部にも相当なダメージがあったからな。いい機会だ、この際だから内装も思いっきり快適なものに刷新して、究極の聖域にしてやろうと思ってな!」

そんな活気に満ちた修復作業の最中、不意にルミナが真っ赤な顔をして俺の袖を引いた。他の作業の手を止めるほどの、緊迫した空気が彼女から漂っている。

「……あの、奏多様」

「ん? どうしたんだ、ルミナ? どこか怪我でもしたか?」

「私……奏多様と……その、もっと親密になれる、二人きりの部屋が欲しいです!」

ルミナは一気に言い切ると、耳まで真っ赤にして俯いてしまった。

「シルヴィア様があんなに素直に想いを伝えるのを見て……私も決めました! ずっと前から……奏多様の隣にいたのは私なんですから! 私もこれからは素直になります!」

「お、おい……ルミナ、落ち着けって!」

その宣言を皮切りに、場の空気が一変した。

エリスが顔を真っ赤にしながら、ノコギリを置かずに俺を見据える。

「私も正直に言う! 騎士としてだけでなく、一人の女性として君に惚れていたんだ! このまま想いを隠したままなんて、私の騎士道に反する! 私の部屋も、君の部屋のすぐ隣に増築してくれ!」

さらにヴィオラまで、観察ノートを投げ捨てて一歩前に出た。

「はぁ!? 私だって奏多とは趣味が合うし、何よりこの刺激的な毎日を共有できるのは私しかいないのよ! い、異性としても……十分にアリなんだから! 部屋の配置は、科学的根拠に基づいて一番効率の良い場所を指定させてもらうわよ!」

次々とぶつけられる熱い視線と告白に、俺は後ずさりする。

肩の上のマーリドが、水晶の身体を揺らしながら深い溜息をついた。

『やれやれ……これでは修復作業どころではないな。時間がかかりそうだ……』

リリアとエーリエの二人も、頬を染めてお互いに顔を見合わせている。聖域の空気が、復興の熱気と恋の熱気で二重に沸騰していた。

そこへ、ひょっこりと土の中から顔を出したのは、まだ幼虫の姿のままの小さな不思議な存在、プシューケーだった。

『ミンナ、カナタニメロメロ?』

無邪気なその問いかけに、マーリドが不敵に口角を上げた。

『そのようだな。人間どもの不器用な恋愛模様を面白おかしく見守るのも……悪くない。ふふふ、実に興味深い』

マーリドの「悪い顔」を見て、俺は思わず天を仰いだ。

館の修復は進んでも、俺のメンタルはこれからが正念場らしい。

「よし! 分かった! 部屋の増築も家具作りも、みんなでやるぞ! ……ただし、恋愛相談室はまた後でな!」

「えーっ!」と抗議するみんなの声を背に、俺は再びコンソールを操作する。

聖域の支配権を最大限に活用し、個人の部屋と、みんなで集まれるリビング、そして特別な「休憩室」を設計し直す。

シロとササマルは巨大なソファ作りを任され、アイギスは精緻な棚の組み立てを淡々とこなしている。不器用な動物たちの手作り家具と、魔術による快適な設備。それらが混ざり合い、この館は「ただの居場所」から、俺たちだけの「宝物」へと進化していく。

作業の合間、みんなの笑い声と、時折混ざる「奏多の隣がいい!」という小競り合い。

激戦を乗り越えた今、この騒がしくも温かな時間が、何よりも愛おしく思えた。

第百八話、いかがでしたでしょうか。

突然のDIY修復から始まった、聖域の恋の大混戦!

個人の部屋に、みんなの絆。館の復興は着々と進みますが、ヒロインたちの熱いバトルはまだまだ収まりそうにありません。

次回、聖域の夜に巻き起こる、新たな「部屋割り」の決戦!?

次回:

「聖域の夜は、誰の隣で過ごすのか!? 部屋割り決定戦、開幕!」

お楽しみに!

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