18 流通
今日はエルハルトの家にお泊りである。だから、寝室は別だっての。
つーか、この家、部屋があり過ぎて、同室にする理由が全くない。
この広さでお手伝いさんが必要ないのだから、さすがエルハルトだ。
「この間は不在が長かったからな。ホコリ払いだけで数分もかかった」
「…」
閑話休題。
リビングで話をしていたら、なぜか数日後に王都観光に行くことになった。
「銅貨は余裕があるんだろ?旅の間に薬草を採ったり売ったりもできる」
「そうなの?」
「1日のうちに必ず村や町を通るからな。泊まるついでに交換できる」
この世界では人口が集中しないのだろうか。交通手段があまりないのに。
ああ、必要ないからか。資源が多い上に、自給率がめちゃくちゃ高い。
一通り魔法が使えれば、森の中でも文明的な生活がひとりでも可能だ。
「王都には珍しい食材・素材が豊富だ。あと、国王陛下にも謁見できる」
「謁見がついでっぽい言い方なんですけど」
「実際、ついでだからな。お前、海の幸が食べたいって言ってたじゃないか」
王都は海に近いらしい。猟をすると魚貝類がこれまたしこたま採れるらしい。
とはいえ、保存魔法はあっても流通手段があまりなく、乱獲もされない。
「あれ、ってことは、こっちの森で採れた肉とか持ってくと喜ばれる?」
「そうだな。王都近くの森は小さいし。ただ、薬草の方が珍しがられる」
「珍しいってだけでしょ…。上級ポーションにしてもらった方がいいかな」
リムさんに頼んだら、リムさんも一緒に王都に行くことになった。
うん、わかってた。冬の間はギルドの仕事も少ないって言ってたし。
また、おばちゃんにからかわれるかな…。
ここまでがプロローグ相当でしょうか。次は設定集を掲載します。




