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第66話 無理難問2

無理だとはわかりきっていても みんな興味津々に克哉を見ていた。


その日克哉は不気味なほどおとなしかった。


授業もマジメに受け 休み時間は予習復習


もちろん1度も女の子と喋ってはいないし女の子が近くを通ればぶつからないように失礼なほど避けていた。


当然普段から遊んでた女の子達は『ばかなことしなくていいじゃない』だとか話しかけたりしたけど克哉は全部無視してた。


そのおかしな変化にみんな驚いた。




「ねぇ夢乃 克哉本気だよ?」


いつもなら廊下に出てしまう華穂が5時間目の後の休み時間 珍しく夢乃に話しかける。


「・・・あっそ」


夢乃は無表情のまま そっけなく答えた。


その横顔からじゃ夢乃の感情は読み取れなかった。




「なぁ克哉 本気か?」


要がどうでもよさそうな顔で言う。


「んー?何が」


一瞬要を確認して克哉はまたノートを見る。


「お前がテストで70点以上なんてとれるわけねぇじゃん。しかも次の試験っつったら期末だろ?」


期末試験は全教科の試験。


おまけに克哉は毎回成績は平均ギリギリ。


中学でも9教科のうち6教科 平均以下をとったことがある。


そんな克哉が全部70以上?高校の試験で?


ありえない


そりゃあ・・・本ッッッ気でがんばればなんとかなる可能性はないわけじゃないだろうけど・・・


今まで見てきた私にしてみればゼロに近いと思ってしまう。


「・・・・・・」


克哉は黙ってシャーペンを動かす。


「ホラここ違う。なんで500×2xが5200xになる?高校どころか中学 つーかこれ間違ってんのかけ算だから小学生が間違えるレベルじゃねぇか」


「うるせぇな ちょっと間違えただけだよ」


克哉がため息混じりに言う。


その可愛げのない態度に要はカチンときたらしくため息をついて新一のところへ行ってしまう。


「アイツ よく中学で数学平均点保てたな」


ボソリと要が言う。


「まー・・・一応あれは本当にちょこっと間違ったってだけってことじゃねぇの?」


新一は楽しそうににこにこしながら眺めてる。


「・・・無理に1000円」


「んー・・・成績以外の条件なら達成に1000円」


すでにかけてる要と新一。


しかも 2人共無理に じゃん。それって。


「ねぇ飛鳥 どう思う?」


克哉の光景を1人で眺めてた飛鳥の服をぐいぐいひっぱる。


「んー・・・?俺?まだ賭けるとこまでいってないと思う」


「賭けの話じゃなくて!どうなると 思う?」


「さぁ?どうだろーね 克哉は本気で夢乃のことが好きだし・・・ありえる話だとは思うよ?」


「えー!?なんで?だって克哉だよ!?」


「・・・お前それ失礼だろ」


「だってそうじゃん!」


「さーね けどいざという時好きな女のこと考えればできない話じゃないかもな 勉強すりゃいいんだし」


「それは・・・飛鳥がそこそこ頭いいから言えるんだよ・・・」


ボソリと言うと飛鳥はくすくす笑って私の頭を撫でる。


「どうだろ?俺は燐が別れるって言い出したら試験で全部100点とるって約束できるよ」


「な・・・そっそんなん 別れるとか言うわけないじゃん!」


「・・・お前 ツッコミところそこじゃない・・・俺今かなりくさいこと言ったんだけど?」




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