第43話 お祭り 飛鳥の部屋編
正直 緊張してしまってた。
「何じっとしてんの?」
冷たくいわれて はっと我にかえる。
チョコバナナのごみを捨てた後 そのまま飛鳥の家へ。
家の中に入ると飛鳥のにおいでいっぱいで なんだかすぐに緊張してしまった。
だからなんとなく玄関でじっとしてた。
「あ・・・べ 別に・・・」
「緊張でもしてんの?」
「なっ!!」
「別に何もしないよ たぶんね」
たぶん・・・って 何がさ
心の中でぶつぶつ言いながらも靴を脱いで中に入った。
部屋に入ってまた動きを止めた。
「・・・きったなー!!?」
昔はもう少し片付いていたのに飛鳥の部屋はごっちゃごちゃで汚かった。
漫画が床に散らばり勉強机の上には消しゴムのカスの山もあり・・・
CDやMDもケースに入れずそのまんま。
くしゃくしゃに丸めたティッシュや紙くずなんかも落ちてる。
「あー掃除めんどくて・・・」
「ちょっと・・・まさか掃除しろとか言わないよね?」
「言わねーよ 触られたら困るモンだってあるし」
「じゃあつれてくるな!」
そう言って笑うと飛鳥もくすくす笑った。
「しっかし・・・ゴミ箱はどこ?」
足元の黒いシミのついたティッシュを見ながら言う。
「あー・・・それ たぶん昨日コーラこぼしてふいたやつだ。ゴミ箱・・・どこだったかな」
「アンタ・・・そのうち病気になるよ?」
「別に 大丈夫だよ」
部屋の奥にあるベッドにも漫画が散らばってた。
その横にあるタンスも半開きばかり。服がはみ出てるし・・・
「あー お茶とか持ってくるから その辺座って待ってて」
「あ、うん・・・」
ばたんっ
ドアが閉まる。
・・・座るも何も どこに!?
勉強机の椅子をそっと覗き込むとクッションがあるだけでごみはない。
すぐにそこに座ってまた部屋を見回す。
不意に勉強机の引き出しを開けると・・・
ガチャッ
「ウーロン茶でいい?」
「・・・・・・・・・」
「燐?」
飛鳥がいることに気がつかなかった。
そんだけ 驚いた
「ぉ お前!勝手に人の机の中見てんじゃねぇ!!!!」
「え!?あ・・・飛鳥・・・」
引き出しの中はごちゃごちゃで たくさんの物があった。
はき終わったものかどうかわからないぐしゃぐしゃの下着
小さい頃の写真の山
中学の頃使ったと思われる高校入試の参考書・高校のパンフレット達
「そこには・・・人に見られたくねぇもんばっか入ってんだよ・・・」
飛鳥が顔を赤らめながら言う。
「へー エッチな本とかはないんだー」
「バッバカ!んなもん興味ねぇよ!!」
「えー?どーだかー」
「べっ別に 女には・・・お前ぐらいしか興味ねぇし!」
そういうと飛鳥の顔は真っ赤になった。
「も もういいだろ!ホラ茶!!ウーロン茶しかねぇぞ!!」
くすくすと笑うと飛鳥は小さくうなって床へ乱暴に座った。




