第25話 カノンと燐(飛鳥視点)
*カノンと燐が荷物を運びに行った直後*
「・・・あれ 燐は?」
席についてボーッとしてる夢乃に聞く。
「んー?あぁ、カノンと一緒に職員室へ荷物運びに行ったよ」
「カノンと2人?」
それだけで俺の心臓は異変を起こした。
「・・・・そっか アリガト」
まぁ、気にする事もないか
職員室なわけだから・・・うん 別に何もないはずだし。
と思うはずなのに
足は廊下へ向かう。
廊下を過ぎて階段を駆け下りる。
考えてる事と してる事が違う。
わかってるのに 止まらない。
トントン・・・
もうすぐ1階 職員室のある階。
「・・・!」
燐の声
トンッ
1階の見える踊り場。
カノンと目があうとカノンはくすりと黒い笑みを浮かべた。
「?」
するとカノンは燐に顔を近づける。
あれ・・・って・・・まるで
目の前で すぐそこで起きてることなのに なにが起きてるのか把握できなかった。
不意に燐とカノンが離れる。
俺はわけがわからないまま燐の腕をつかむ。
「え?」
燐の戸惑う声 カノンは何も言わない 追ってもこない
キス してた?
なんでだよ?
カノンとつきあう気か?
だったら だったら・・・
どうせ ふられて アイツにとられるくらいなら・・・
静まりかえった校舎
不意に足を止める。
燐は少し怯えた目
そんな燐を白い 少し汚れた壁に押し付ける。
この光景 何も知らない奴が見たら どう思い どうするだろう?
燐は逃げない だけど怯えてる
「言えよ 何してた!?」
「へ?な・・・何?」
震える声
何をされるか わかってるのか? だったら逃げればいい
「カノンと!ついさっき!」
「え?何って・・・」
「俺が来た時!何してた!?アイツと!!」
頭に血がのぼる
コイツを怒鳴ったってしょうがないけど
「飛鳥?何言ってるの?私何もしてなかったよ?」
「はぁ?」
急にマヌケな声になる。
何も してなかった?
「でもお前・・・アイツと近くで・・・」
「あぁ、あれはカノンが顔近づけてきたんだよ。なんでか知らないけど。」
「・・・・・・・・・・はあぁ!!?」
じゃあ アイツわざと・・・!!
あの野郎!!
アイツのすかした顔が浮かんだ。




