表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界が見捨てた職業で、僕は抗う  作者: KAZAMI Reo(風見レオ)
42/53

第36話 金策と草影の歩みの日常――笑いと色気と成長と

森影の森からの撤退後、数日。

パーティー「草影の歩み」は、ギルドの掲示板の前で、作戦会議を開いていた。


 


「銀糸の通い衣まで、あと少し……」

レイルが財布をひっくり返してため息をつくと、

「冒険って、強くなるのも生活も、やっぱり地道な金策が一番だよね」

カレンがスカートの裾をひらりと回しながら明るく言う。


「みんなで頑張れば、きっと集まるよ」

リシェルはレイルの腕に少しもたれかかり、

「たまには可愛い衣装で仕事してみようかな」と小声で冗談を呟く。


「私も受付嬢みたいな服、着てみたいな」

カレンが調子に乗って笑うと、

ミルが「お兄、ミルも手伝う!おいしいもの、食べたいし!」と無邪気に袖を引っ張る。


「なんだかんだで、みんな現実的だな……」

レイルは苦笑いしつつも、仲間たちの明るさに自然と力が抜けていく。


 



ギルドでサブ依頼のリストを見ながら、

「今日はみんなで一緒に、色んな依頼を回ってみようよ」とリシェルが提案する。


最初は薬草採取。

草むらでミルが元気に飛び回り、リシェルが薬草を選別。

レイルとカレンが重い袋を交代で運ぶ。

モモンは自分の体より大きな薬草を必死に巻きつけて、健気に引きずっている。


「モモンも、お手伝い……できる?」

レイルが声をかけると、モモンは「ぷるるっ!」と跳ねてみせる。


「えらい!その薬草、高く売れるよ!」

カレンがほめると、モモンはぷくっと膨らみ、ミルも「モモン、頼りになるね!」と声をかける。


その時、リシェルが「この辺、空気が重い……瘴気が少しあるかも」と注意するが、

モモンは「ぷしゅ?」と平気そうに草むらを進み、さらに薬草を吸収する。


「モモン、大丈夫か?」

レイルが心配すると、

《ぜんぜんへーき!ちょっとにがいけど、もう慣れてきたよ》

(レイルにだけ聞こえる声)


リシェルは「素材を吸収して、だんだん強くなってるのかも」と感心し、

カレンも「ほんと、不思議なスライムだね」と微笑む。


モモンはちょっと得意げにレイルの足元をぐるぐる回った。


 


次は商人の荷物運び。

カレンが通りに向かって明るく呼び込みの声を上げ、

リシェルとレイルが台車を押して進む。

ミルは落ちそうになった荷物を慌てて拾い、

モモンも台車の隅で「ぷしゅしゅ」とお手伝い。


 


そして屋台の手伝い。

カレンが看板娘として呼び込みを担当し、

リシェルとレイルが品出しや会計でサポート。

ミルはレイルの隣にぴったりくっつき、モモンは屋台の端で小さなパフォーマンスを披露する。


リシェルがレイルの手を思わず握り、顔を赤らめて「た、たまたまだから……」と呟くと、

カレンは「今日は売上アップだね!」とウィンク。

ミルは他の女性店員にじっと視線を送って、レイルの袖をきゅっと掴む。


 



一日の仕事を終え、夜のギルド休憩室へ。


「今日の稼ぎは――280ルム!」

カレンが元気よく報告する。


「これで目標まで、あと70ルム。ついに銀糸の通い衣が手に入るね!」

リシェルが財布の残高をしっかり確認する。


「消耗品も多めに買えそうだし、少しは余裕ができるかな」

カレンがウィンクし、

レイルは「みんな、よく頑張ったな……」としみじみ呟いた。


 


その夜、ギルド裏の路地で、黒い外套の影が一瞬月明かりに浮かび、すぐ消えた。


誰も気づかぬまま、静かな夜が更けていった――。


 



◆懐事情(第36話終了時点)

•前回所持金:2,550ルム

•サブ依頼報酬:+280ルム

•食費・宿代・小物購入:−60ルム

•残金:2,770ルム

•銀糸の通い衣まで、あと70ルム!

•消耗品購入にも余裕が生まれた


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ