第23話 街道と朝焼け、新たな足音
──旅立ちの朝。
レイルは、ガラン村を発って丸3日。
途中で馬車に乗れば1日ほどで着く距離だが、
節約のため仲魔たちと徒歩で移動した。
土埃の街道を歩き、野宿もしながら、
ようやく目的地――リュードの街並みが見えてきた。
※ガラン村→リュード:徒歩3日/馬車1日
ガラン村の人口:約200人
リュードの人口:約1300人(中都市)
村は畑と家畜小屋ばかりの素朴な集落。
リュードは周囲に低い塀があり、石畳の道路や酒場、小さな鍛冶屋や雑貨屋、何軒もの宿屋や食堂、
そしてギルドの事務所――人も建物も村とは全く違う空気だった。
(……これが都市か。人も建物も、何もかも違う)
仲魔のミルとモモンも、初めて見る人混みや店の匂いにきょろきょろしている。
⸻
◆初めての都市ギルド
リュードの冒険者ギルドは、
石造り平屋の事務所に掲示板とカウンターがあるだけ。
入口には依頼待ちの冒険者たちが数人並んでいる。
レイルが身分証と昇級証を見せても、
受付嬢は「Dランクですね。都市での登録は初めてですか?」と事務的な応対。
周囲の冒険者も「テイマーか。田舎者が……」と小声で冷たい視線を向けてくる。
**都市でも“テイマーは見下される職業”**だ。
(……やっぱり、どこに行っても同じか)
ミルとモモンの頭をなでながら、
レイルは新しい環境に小さく身構える。
⸻
◆ギルド受付嬢・サリナの自己紹介
ようやく順番がまわり、受付カウンターへ。
明るい栗色の髪の三つ編みの女性が、
名札を指しながらにこやかに話しかけてくる。
「こんにちは、新人さん。私が受付のサリナです。
リュード支部は私を含めて3人の受付で回してます。
何か困ったことがあったら、気軽に相談してね」
彼女は手早く登録用紙を渡しながら、
「もしかして初めての都市ギルド? 仲魔も連れてるんだね、可愛い」とミルとモモンに微笑む。
しかし、周囲の空気を感じ取ってか、
小声で「……テイマーは色々言われるけど、仲魔とちゃんと向き合える人は少ないから。自信持って」と励ましてくれた。
⸻
◆都市ギルドの現実
ギルド事務所の中には、
食事をとる冒険者や、壁際で情報をやりとりするベテランの姿もちらほら。
仲魔持ち自体が珍しく、
「上級テイマー」と呼ばれるような有名な冒険者はここでもほとんどいない。
依頼内容や報酬も他職より低め。
ギルドの空気は村よりもよそよそしく、現実的だ。
(……ここからが、本当のスタートなんだ)
⸻
◆財布事情(新章・初日)
•前回所持金:2832ルム
•支出:都市への移動費・登録料・初日の宿代(−120ルム)
•現在所持金:2712ルム




