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学年一美少女高嶺さんとデブボッチ彼氏の僕がイチャイチャ(健全)するだけの物語  作者: ときたま@黒聖女様
2章 夏休み

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第79話 お兄ちゃんとデート

「やっぱり、いつ来ても人が多い」


「そうだね~。じゃ、早速行こうよ、お兄ちゃん」


「うん」



(グッ……モニクロの前まで来たけど、いざ出陣となると躊躇ってしまう……。

 だって――)


「いらっしゃいませ~。何をお探しですか?」

「お客様! そのファッション、とてもお似合いですよ!」

「そうですね~。そのコーデなら、こちらがお似合いだと思いますよ!」


(――店員さん怖すぎる……。こんなの、まるで戦場だよ!

 この前、高嶺さんと来た時はお互いに、服より帽子やらサングラスなんかをお試ししてただけだから店員さんも声をかけてこなかったけど……今日は違う。今日は服と水着を買うっていう目的がある……!

 気合いを入れ直さないと殺られる……!)


「ほら、お兄ちゃん。ボーッとしてないで行くよ」


「う、うん……」


「大丈夫。何かあったら私が守ってあげるから」


(妹に手を引かれ……こんなことを言われる僕っていったい……)



「う~ん、お兄ちゃんだいぶ痩せたから結構似合うようになったと思うんだよね」


「そうなの? まぁ、外に出て恥ずかしくない服装ならなんでもいいんだけど」


「そうだね。まずは、そこからだよね。なんたって、今もスッゴい注目されてるんだし……。もう、なんでお兄ちゃんジャージなんか着てきたの? おかげで、スッゴく珍しいものを見る目で見られてるよ!」


「だって、ジャージしかないし……」


(さすがに、萌えキャラのTシャツを着る選択肢は僕にもないよ)


「そうだった……お兄ちゃんの格好が当たり前過ぎて忘れてたよ」


「でも、なんで今日はこんなに注目されるんだろう? 何回かジャージ姿で来てるときはこんなに注目されてなかったと思うんだけど?」


「はぁ……お兄ちゃん、まだ気づいてないの?」


「何を?」


「お兄ちゃんがイケメンになったことにだよ!」


「ぼ、僕が……イケメン!?

 アハハハ、急に何を言い出すかと思ったら……僕がイケメンだなんて……。珠、あんまりお兄ちゃんをいじめないでよ。自分のことは自分がよく分かってるんだから。僕のことをイケメンだなんて言うの珠だけだよ?」


「まったく、分かってないよ! ほら、周りを見てみて!」


「周り? 別に、可笑しなことはなくない?」


「あるよ! ほら、周りの女の人、皆お兄ちゃんを見てるんだよ?」


「それは、僕がこんな場所にジャージ姿でいるからでしょ?」


「違うよ。確かに、お兄ちゃんがジャージを着てることにも注目されてるけど……それは、お兄ちゃんがイケメンなのにダサいジャージを着てるからなんだよ!」


(うん? ちょっと意味が分からない)


「イケメンなのにファッションを気にしてないから注目を浴びてるんだよ。証拠にほら。女の人達の目、この前のお兄ちゃんみたいに変態さんになってる。皆、お兄ちゃんを狙ってるんだよ!」


「ハハハハ……んな、馬鹿な――」


「あの、何をお探しですか!?」


「うえっ!?」


「お困りでしたら、私が手伝いますよ!」

「ちょっと、抜け駆けしないでよ! あ、わ、私もお手伝いさせてもらいます!」


(え、何々……急に、女性店員さん二人にグイグイこられるんだけど……やだ、怖い!)


「あ、えっと……その……」


(な、何を答えたらいいの……?)


「耳まで真っ赤にして……可愛い~!」

「あの、よければ私達があなたの全てをコーディネートさせていただきますが?」


(僕の全てをコーディネートって何!?)


「あの、お二人さん!」


「「はい?」」


「今日はお兄ちゃんと二人っきりのデートなの! だから、邪魔しないで!」


「お兄ちゃん……デート?」


「フシャャャャャ――!」


「あ、そ、そうなんですね……」

「これは、大変失礼しました~。ご、ごゆっくりどうぞ~……」


(珠が借りてきた猫みたいに威嚇してくれたおかげで店員さんは離れていったけど……変な誤解、されてないよね?)

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