進化と…
地獄絵図のような足場は匠の仕事により綺麗な洞窟の姿を取り戻しました。
スライムは俺にも食べるかどうか聞いてきた(気がする)が、俺は生憎人に酷似した形の生物を食べるのも殺すのも抵抗があるのだ。
残念だがゴブリンの装備していたものの殆どは体型の問題で装着できなかった。
しかしホブゴブリンの使用していた革の鎧(?)は調整すれば着れたので、背中に羽通しを開け俺が着用している。
あとムカデに鑑定を行っても
《格上への鑑定を開始…表示できません》
と出てきた。
ホブゴブリンよりも強いのはこれで一目瞭然だ。
さて、次は戦闘中に頭に流れた情報とステータスをまとめるか。
レッサーキメラベビー 0歳 階級:G
名称:無し 状態:流血(小)
Lv10/10(進化可能)
HP8/22(+6)
MP6/32(+8)
能力値
攻撃力:13(+5)
防御力:12(+5)
魔法威力:16(+6)
魔法防御:13(+5)
速度:23(+8)
精神力:21(+7)
ノーマルスキル
《言語翻訳》《鑑定Lv2》《夜目》
《噛みつき》
ユニークスキル
《妨害魔法Lv1》《補助魔法Lv1》
称号
転生者 集団殺し 猪突猛進
進化、異世界に転生したら誰もが憧れるであろう進化だ。
すぐにでも開始したいが、効率化を図るみたいなことを放送していたから時間が掛かるのだろう、まとめるだけまとめて始めようと思う。
集団殺し
1つの集団の戦闘員10名以上とボスを殺した者に授けられる称号
集団戦で全能力値補正(微)
物騒な名前だが補正はありがたい野生生物は群をなすことが多いからな。
猪突猛進
格上の敵を五体以上突進のみで倒したものに授けられる称号
突進攻撃の威力補正(中)
実は戦闘中こんなのも手に入れていた。
恐らくホブゴブリンに頭突きが効いたのも突撃するという意味では頭突きも同意義だからだと思う。
こんなのもんか。
待て、スライムのステータスも確認しときたいな。多少の頭痛は覚悟でいこう。
《鑑定のLvが上がりました》
スライム 4歳 階級:G
名称:無し 状態:普通
Lv7/10
HP11/25(+5)
MP14/18(+3)
能力値
攻撃力:5 (+2)
防御力:無
魔法威力:14 (+4)
魔法防御:29(+8)
速度:6(+2)
精神力:19(+7)
称号
茸喰らい
痛つつ、
足を切られて絶賛アドレナリンがドバドバの状態でも痛いもんは痛いな。
にしても鑑定のレベルアップと珍妙な称号、ギリだが鑑定してみるか。
鑑定Lv3‥他者のノーマル・固有スキルと称号を見ることができる
(格上鑑定不可緩和・弱)
スキルが見当たらないのは恐らくユニークスキルかエクストラスキルを持っているのだろう。
噛みつきがスキルであって、発光がスキルでないのはおかしいからな。
茸喰らい
毒キノコを躊躇なく食った馬鹿が生存したときに授けられる称号
毒キノコへの絶対の耐性をもつ
称号に容赦なく罵倒されているが補正は割と優秀だ。
だからといって俺は毒キノコを食べようとは思わんがな。
毒キノコを食べれたのもスライムだからという部分もあるだろうしな。
怖じ気づいた訳じゃないぞ!
というか歳が4歳でレベルが4だったのに一気にレベルが3も上がったのは俺と共に戦いをして経験値が分配されたからか?
そう考えると俺はいい寄生物件だったのかな?
まあ隣でプルプルしているこいつはそんな策師ではないだろう。
これで一通り片付いたかな。
進化に移るぞ、楽しみだ。
《進化先が1つしかないため自動的に進化を開始します》
《レッサーキメラへの進化を行使…強制睡眠状態に移行します》
うおっ、眠気が…これも……小説、と同…じ………。
《$¥&#からの介入を確認…承諾します》
《称号 $¥&#の加護を獲得しました》
《妨害魔法のLvが上がりました》
《補助魔法のLvが上がりました》
《system,over》
※※※※※※※※※※※※※※※※
「キナァア(あ~、よく寝た)」
進化を終えた感想はズバリ、寝てたのとあんま変わんない。
そりゃ力を込めたら多少強くなったのがわかったし、視界が高くなったのを見ると大きくなったこともわかるさ。
ただ、あんま進化した実感がないだけ。
一番嬉しいのは傷が綺麗さっぱり直ったことか、あのままなら進むことも難しいかっただろう。
突然眠ったこともありスライムが心配そうに近付いてくる。
ええ子や、抱き締めて平気なことを伝える。
おっとステータスを確認しなければ。
レッサーキメラ 0歳 階級:F
名称:無し 状態:普通
Lv1/20
HP25/25(+3)
MP32/34(+2)
能力値
攻撃力:15(+2)
防御力:14(+2)
魔法威力:18(+2)
魔法防御:15(+2)
速度:25(+2)
精神力:23(+2)
ノーマルスキル
《言語翻訳》《鑑定Lv3》《夜目》
《噛みつき》
ユニークスキル
《妨害魔法Lv2》《補助魔法Lv2》
称号
転生者 猪突猛進 $¥&#の加護
は?何だこの、$¥&#の加護って。
がっつり文字化けしてよく分からないな、鑑定。
《鑑定しちゃダメですよぉ、ニャハハハッ!》
明らかに何時もの放送ではないな、
貴様何者だ!?
…返答無しと、舐めやがって。
まあいい過ぎたことを怒っても仕方ないからな。
それよりユニークスキル2つのレベルが上がったではないか、魔力も回復したことだしいっちょ鑑定しますか!
妨害魔法Lv2
金切り声
耳障りな叫び声を放ち聞いたものに混乱・恐慌状態を引き起こす
音声が必要な魔法や呪術の発動を阻害する力もある
なかなか強力なんじゃないか?
次は補助魔法いってみよう!
妨害魔法Lv2
魔撃強化
魔防強化
そんな気はしてたよ。
実際今のところ両方使い道がないんだよな。
補助魔法も攻撃魔法に該当しないし、魔法攻撃をしてくる敵もまだいないからなぁ。
こんなことに悩んでるよりも早くこの場所を離れなければ。ムカデに殺される。
スライムを呼びかけ奥の道に入る。
その先にあったものは、
穴蔵と言うべきか寝室と言うべきか迷う空洞、そこにはまだ小さな小さなゴブリンの子供達が寝息をたてている。巣穴だ。
今思えばホブゴブリンはこの道に立ち塞がるように戦っていたのだ。
中にいる子供達を守るため。
きっとこの子達はダンジョンにポップしたゴブリン達が必死に生き延び、築いてきた1つの生態系なんだろう。
俺はこれを崩して良いものなのか?
確かに俺は自分の命を第一に生きる、それを曲げるつもりはない。
だが、これが許されることなのか疑問を問いてしまう。
わからない。
昔田んぼで遊んで悪意なく蛙を殺した。
悪いことだと知ってから俺は罪悪感を抱いた。
今も変わってないのではないか?
ゴブリンは〝敵〟として殺した、だがこの子供を見て情けを感じだした。
今ここで殺せば罪悪感で埋もれるだろう。
それは自分本意な考えなのかもしれない、
けれど俺は殺さない道を選ぶ。
俺のためにこの子達を見逃す。
ムカデに食べられようが、関係がない。
転生をして、進化をして、自らの意思で生物を殺めて食らった。
これでも俺は人間として生きるのだろうか。
わからない。
これでも主人公はラビス様に言われた〝どう生きるのも自由〟に対して真剣に向き合っています。
慣れてきたらシリアスやギャグの場面も増えると思うので気長に楽しみにしていただけると嬉しいです。
この作品が面白ければ、ブックマーク登録及び次話もよろしくお願いします!




