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+-の魔法使い~目標高く信念低く~  作者: こげ肉
第一章 迷宮の猫魔獣
8/18

集団戦とチームワーク

民衆ゴブリンに見つかり襲われる。

後ろを振り向き数を数える、

1,2,3…12匹!?

群だとすると妥当なのか少数なのかは分からないが、俺からすれば最悪な状況であることに違いはない。


特に危険視しているのは、金属製の胸当てと兜を被り短剣をもつゴブリン、木の杖を持つゴブリンだ。

鑑定をしても


ゴブリンソードマン


ゴブリンヒーラー


としか分からなかった。

剣士と回復役、厄介だな。


このまま逃げ切りたいがソードマンは金属を背負いながら俺と速度が互角、追い付かれる可能性が高い。


鼠狩りのなかで編み出したコンボ技を見せてやる。


俺は三連強化(補助魔法の今覚えてるもの全て)を使い二足歩行に切り替えるとスライムを野球部のボールばりに放り投げる。

「ギニャ!(光れ!)」

スライムの発光は一瞬の目眩ましにしかならないが今回はそれだけでは留まらない。

目を開けたゴブリンを次に襲うのは光を遮断する黒い霧。効果範囲を広げたそれは群れ全体を包み込む。


まず周りのゴブリン5匹に全力突進を撃ち込み確実に沈める。


《レッサーキメラベビーのLvが9に上がりました》


鼠の経験値も合わせ4も上がった、体が軽くなり頭痛が取れるのを感じる。

範囲拡大黒霧生成(ブラックミスト)で消費魔力8、三連強化で15、前回の上昇値を元に考えれば残り魔力は9か。

それに効果時間は双方ともに1分弱。


今はゴブリンの殲滅に集中せねば。


あと4匹…まずい強化がきれる!

スライムを咥え霧から抜ける。


霧も次第に消えてゴブリン達の顔が露になる。

キレてるよな、そりゃそうだ。


万事休すって訳じゃないが打開策があるわけでもない。


両者にらみ合う中、口から抜け出したスライムがこの均衡を崩す。


ゴブリンに向かって飛び出したのだ。

静止しようと思ったが物理攻撃が効かないスライムが戦うのが1番と思ったのでやめた。


それが間違いだった。ヒーラーが何かを口に出す杖が薄らと輝きそれをスライムに叩きつける。


すると物理攻撃が効かないはずのスライムが岩壁まで飛ばされ、明らかに弱っていた。


ヒーラーの癖に殴ってきやがった!


それに多分あれは魔力を使った攻撃なのだろう。

魔法防御の高いスライムがダメージを食らうあたり威力は攻撃力依存か。


許さん、よくも仲間を。

今少しだけ正義感の強い主人公の気持ちがわかったよ、逃げるのは無しだ絶対に殺してやる。


魔力が0になったら気絶する可能性がある(・・・・・・)んだろ?

つまり、しないかもしれない。

気張れ…攻撃強化……黒霧生成

ぐっ!意識が…飛んでなるものか!!

咄嗟に尻尾を噛みつき、痛みと気持ち悪さで意識が戻る。


まずは霧に適応して、いち早く冷静になったヒーラーの回復を封じるため首に噛みつく、杖で殴られるがそのまま肉を引き千切り、殺す。


《レッサーキメラベビーのLvが10に上がりました》


《レベル上限に達したため進化可能です》


《余剰経験値は進化時の効率化に流れます》


色々知りたいものもあるがそれよりも今はゴブリンを狩るのに専念する。


次は2度目に関わらず未だ騒いでいる2匹のゴブリンを殺る。


残りはソードマンだけだ。

やつは一心不乱に剣を振り回している。

防衛のつもりだろうか?

剣士の名が泣いてるだろ。

それでも注意は怠らない、使い手がどんなでも剣は剣、当たればひとたまりもない。


腕に噛みつき剣を落とし、怯んだところを噛み殺す。



終わった…早くスライムを……


※※※※※※※※※※※※※※※※


そのあとのことは覚えてないが、気がつくとスライムを抱え、岩の陰に隠れて寝ていた。


プルプルと震えるスライムに安心してもう一眠りしようと思った矢先、芯から震え上がるような悪寒が走り飛び起きる。


何だ!?

外を見回すとゴブリンの血で濡れた大地に一際大きいゴブリンが立っていた。


ホブゴブリン‥ゴブリンの正統上位種。

更なる段階に昇ったゴブリン。

知能が上がり、仲間意識を持つため群れを見つけたら手を出さないのが得策。


階級はE+!今戦える相手ではない、ならば逃げよう。


道を抜けたら勝ちだ、スライムは状況を察したのか静かに俺の背中に乗っている。

賢いやつだ。

今度は枝を踏まぬように気を付け歩く、が運は俺らのことを嫌っているらしい。


実は集落回りに道は3つある、1つは俺らが来た道、もう1つホブゴブリンの真後ろにある道、最後に今進んでいる道なのだが、目の前、道の途中に巨大なムカデが佇んでいる。


どう考えてもゴブリン達より強い。

幸い今は寝ているが何時起きるとも分からない。


戻るしかない、戦うしかない。

ホブゴブリンの後ろに身を隠せる場所はない。


汗が滲むのを感じる。

冷や汗だ、怖い。

死ぬのは怖い、やらねば死ぬ。


ホブゴブリンに対峙する、家族を殺された怒りもあってかその剣幕は凄まじい。


「グガアァ!!」

ソードマンのものとは違い、ホブゴブリンの得物は両手剣。


地を蹴りだしたそのタイミングに黒霧生成。

しかしホブゴブリンは真っ直ぐ此方に向かってくる。


何故だ! 勘か?

よく見ると鼻が細かに動いているのが分かる。

嗅覚か!

確かに黒霧が奪えるのは視覚だけ、嗅覚や聴覚は残っているのだ。

盲点だった、人間基準に考えすぎていた。


それでも大雑把な位置しか分からないようで剣劇を避けるのは容易い。

三連強化、突き上げ頭突き!

技名は即興。その名の通り顎を狙ってジャンプし頭突きをかますだけだ。

効果は抜群、俺にも抜群。


このままは危険と判断したかホブゴブリンは後ろに飛び退く。

逆に俺は間合いを詰める。タイムリミットが迫り焦っていたため勝負を急いでしまったのが仇となった。


後ろに飛んだのはブラフだった、横凪ぎに振られた剣は止まりきれなかった俺の前足を抉る。


痛い、痛いイタイ!!

何とか次に来た振り降ろしは避けたものの、霧も晴れてきて勝算はどんどん低くなっていく。


完全に霧が晴れてホブゴブリンは勝利を確信したか、口角を吊り上げる。



勝算0だ。


こんな早く死ぬのか第2の人(?)生、ラビス様どんな顔するんだろ。


スライムはバレないといいな、お前だけでも生きてくれよ。


そう諦めて現実から顔を背けていると、後ろから「諦めるな!」と聞き覚えのない声で叫ばれた。


咄嗟に振り向くとそこにはスライムが居た。


お前なのか?幻聴か、お前に口はない。

つか出てくるなって言っただろ!


ホブゴブリンは俺の顔で判ったのか、スライムへ進路を変える。

スライムの殺し方を知っているのか、剣に魔力を込めている。


「グナ!(やめろ!)」

叫ぶ俺と対極にスライムは冷静にその場から動かない。

期を狙うように。


ホブゴブリンの剣の間合い一歩手前で、今までで1番眩しく光った。

スライムの意図は1つしかない。


俺は足元に(・・・)あるものを咥え、剣を降ろし煩わしそうに目を擦るホブゴブリンに向かって走り出す。

正真正銘ラストチャンス。

三連強化ももう使えない、ミスれば全滅。

飛び込んできた俺に面食らい顔を引くホブゴブリンだがもう遅い。


今回の武器は多分リーチが長い。


先程咥えた短剣を首と肩の付け根に突き刺す。

悲鳴を上げるが一矢報いる勢いで俺に剣を向けてくる、刺突の構えだ。

滞空では避けられない、そう考えたんだろう。

甘いな、俺の翼は飛べないにしても軌道変更はできる!

その場で回転し、刺突を回避する。


勝利だ、チームワーク勝ち!


ホブゴブリンは腰をつくと、ゆっくり倒れる。


《称号集団殺し(ヘッドキラー)を獲得しました》



ミニコーナーはもう少し後となります。

作者の想像力が乏しいばかりに予告詐欺のようなことをしてしまいました。

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