93話、新しい家族に!
遅れてしまって申し訳ございません!!!
朦朧とした意識の中誰かが名前を呼んでくれた気がした……
ふわふわと無重力の空間を漂っているような……そんな感覚…………
ゆっくりと目を閉じる……暖かい光が僕を包み込む。
心地いい……安らぐ。
そんな気持ちいい感覚に浸りながらも目を開ける……そこは見慣れた天井だった
体に拘束感を感じ周りを見る
「ふぃえあ!?」
右にラーク、左にフリム、足元には僕の足を枕にして眠ってしまっている香織。胸元には久しぶりの仔竜モードのエクレール
さっきの暖かい光の正体はおまえらか!
大好きな人達に囲まれて、寝起きということもあり、頭が全く働かない。
「あ……うぅ、わ…………」
「あら、起きたのね」
「は、わ……アスモ……えっと……お名前を教えてくれますか?」
「フィリアナよ」
「フィリアナさん……その、帰る場所って……」
「私が《色欲》に飲まれてから私の体の時間は止まっていたの。つまり……」
「もう……既にない……」
「それは……」
「でも貴女が助けてくれたじゃないもう自分の意識で動かすことの出来ないと思っていたことを出来るようになったのだから」
「けど……」
「いいのよ、生きていられるだけで……ありがとうイヴ」
「フィリアナさん。ここで働かない?きっととーさまに言えば働かせてもらえると思いますよ?」
ガタッ
「ん?なんか音しなかった?」
「さぁ?私は聞こえなかったわよ?」
「……まぁいいか…で、どうするんですか?」
「ここで既に働いている人たちは面接をしっかり受けて働いているのに私だけ八百長で入るわけには行かないわ。しっかりと面接してもらって自力で働くわ」
「そうですか……頑張って下さい」
「ええ」
「それよりも助けてくれません?」
「ふふ、頑張って下さい」
「え、ちょ、ふぃ、フィリアナさーーーん!!」
それからイヴが解放されたのはたっぷり1時間を要した
フリーズモードへと移行していたイヴの意識はラークが至近距離から見つめたことにより復活した
「イヴ~みんな~ご飯よ~用意して~」
「「「「はーい!」」」」
我が家ではいくら領主と言っても夕食の時ばかりはみんなが手伝わなくてはいけない。
男性陣は食器や出来上がった料理を運ぶ。
女性陣は料理を作る
実は最近まで手伝いをさせてもらえなかったのだが何とか説得してもぎ取った。料理を作りたいと言ったら火は危ないからと言う一点張りで許可は貰えなかった。魔物と戦うのとどっちが危険だよ……
みんなで夕食の準備に取り掛かる
「あれ?フィリアナさん、どうしたんですか?」
家ではメイドに料理を作らせはしない、フィリアナさんが料理を作るということは……?
「あら、イヴちゃん、これ運んでくれるかしら?」
イヴちゃん?さっきまでイヴとか呼んでなかったかなと考えながら料理を受け取る
「イヴちゃんって?」
「ああ、私ね面接を落とされたの。そしてねお父様が家族にならないかって」言ってくれたのよ
「とーさま?」
「な、なんだ?」
後ろでそっと逃げようとしてたヨーデの方を向かずに呼び止める
「かーさまだけじゃなくてフィリアナさんにも手を出すの?」
やはり地球男児。一夫多妻は頂けない……とか言ってる自分が婚約者3人なのだが……
「ご、誤解だ!俺は娘達とレイラ一筋だ!」
「“娘達”と“かーさま”でもう既に一筋ではありません!」
「ぐはっ」
膝から崩れ落ちるヨーデ。どうだ
「違うのよ、娘としてよ。私は貴女のお姉ちゃんって事よ」
「おお、姉上が増えるのだ!」
「ちょっと待って!?とーさまどれだけ娘を増やす気?この調子だと領地の孤児全員自分の子供にしてしまうんじゃない!?」
「ち、誓う!これ以上他の子を自分の娘にしない!」
「息子は?」
「誓う!」
「はぁ……と言うか歳順ならエクレールが姉じゃないの?」
「我はこの人化を使うのはあの日が初めてだったのでまだ一切にもなってないのである」
「私は《色欲》に乗っ取られている間は体の時間は止まっていたから今は21歳よ」
「ややこしい!」
「全て解決ね。」
「解せない!何この状況!」
「まぁ……そういう時もあるさ。諦めろ」
「そういうことしかないよ!……昴は普通の兄弟がいていよね……」
「お前にもいるだろ」
「いるけど……自分よりも、とーさまやかーさまよりも年上の姉が二人もいる状況に代わりはないよ……」
「まぁ、そういう事だから私の事はフィリ姉さんって呼んでね」
「何で!?」
「しょうがないわね。選択肢をあげるその1。フィリ姉さん。その2。お姉ちゃん。その3。お姉様。その4。姉上。」
お姉ちゃんとお姉様は僕がいうようなキャラじゃない。姉上はエクレールのだから無理。選択肢と言いつつもフィリ姉さんしか選択肢は残っていない
「気づいたようね?でも選択肢はあげたのだからその中で選ぶのよ?」
「く…、…ふぃ……フィリねえさん」
「よろしい」
「僕はみんなから妹扱いされる運命にあるらしい」
「なんか言ったか?」
「ううん、何でもないよ。昴、気づいただけ……」
「さぁイヴちゃん。早く運んで」
「はーい……」
「フィリはそのお野菜切っていてね」
「はいお母様」
トントントンと、リズムよく野菜を着る音が聞こえる。
疲れる1日だ……まだあと何時間もある……休みの最終日でこんなに疲れるのは夏休みに徹夜で宿題を終わらせた時以来だ……
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