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ホイホイの体が紫のオーラに包まれる。
「うおおお!」
ホイホイはひとまわり大きくなり、小ずるい顔に変化した。戻ったというべきか、ヨキ達が初めて出会った頃のホイホイの姿になった。
「ホイホイが先導することで、敵を安心させるんだ。紫のオーラは見える者と見えない者がいる。見えるのはおそらく長だけだと思うが、ブヒタロウの例もある。念には念だ。悪意のホイホイが行けば誰も疑わない」
「オレ様が作戦の先導となるわけだ。ふはは、面白い!」
ホイホイは図太い声で笑った。
「……いや、その魔法石は体だけ悪意に侵されるだけなんだよ」
「えっ、そ、そうなの?」
ホイホイは指摘されて、本来のたどたどしい喋り方に戻った。
「なんかこの姿になると、そんな感じになっちゃうんだけど」
ヨキは頭を掻いた。
「…………まぁ、そっちがやりやすいなら、それでいいけど」
「ふははは、じゃあ、こっちのオレでいくぞ」
「なかなかの情緒不安定だな!」
「ヨキ様も同行するんですか?」
ブヒゾウが尋ねると、ヨキは頭を振った。
「いや、姿を隠せない僕が行くと目立ってしまうから、ここに残るほうがいいと思う。とりあえず3人、任せたぞ」
「おう、任せとけ!」
「がってんでがす!」
「畏まりました」
3人はやる気を漲らせた。
その時にネコ族がヨキ達の元へ駆けてきた。
「号外ニャ! 号外ニャ!」
相変わらず忙しない伝令にヨキはため息をついた。
「また号外か……。そんなに出すと、もう定期便でしかないぞ」
ネコ族はそれでも息を吐くのも惜しいと言わんばかりに喋り続けた。
「本当に号外ニャ! ドラゴン族イデヨは冬眠部屋にて死んでいるのが発見されたニャ!」




