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この異世界は悪意しかない!  作者: 浅見青松
第4章 ディーカイト・カゲ国編
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13


「それがあんたの望み?」


ビョウブは地面の剣からホイホイに目を移した。


「そうやってバックを殺したの?」


ホイホイは嘲笑(あざわら)った。


「愚鈍なバックなぞにこんな小細工など使うか。あんな奴を殺すなど造作もなかったわ」


ホイホイは沸々(ふつふつ)と怒りをぶちまけた。


「オレを見下したクズだ。暑苦しいだの、(あご)のラインが分からないだの、手の指まで丸いだの!」


顔を赤らめてホイホイは激昂した。


「いつも汗かいてるだの、鼻息が荒いだの、足が短いだの! 『あれぇ? ブタ族かと思った』だの!」


「……めちゃめちゃ言われてるなぁ」

ヨキは少しだけホイホイに同情した。


「言葉の暴力が一番突き刺さるからね……」

ビョウブも若干ホイホイを憐れんだ。


「だからあいつには屈辱的な死を与えてやった。オレを怒らせるからだ!」


ホイホイの小さい目が光る。


「だからお前たちには潔い死を与えるだけ有難いと思え」




一方、国境付近では、ドラゴン族と(せめ)ぎ合いを繰り広げていた者たちが、膝に手をついて息を整えていた。


「はぁ、はぁ、もう敵はいねぇだべか?」


「ふぅ、ふぅ、もうやって来る気配はないな」


「じゃ、じゃあ、オイラたちは15万人に勝ったべか?」


「まだ倒れている感染者がいるだろう。ブヒタロウ、いそうか?」


「うーん、こっからはオーラは見えねぇべ」


その時、倒れた者の陰に隠れた者が、休んでいるブヒタロウの背後から迫ってきた。


「ブヒタロウ! 危ない!」

ブヒゾウが叫んだ。


そのドラゴン族の急襲者は剣を振りかざす瞬間、辺りをキョロキョロと見回した。


「ど、どこへ行った?」


ドラゴン族はブヒタロウを見失い、戸惑いの声を上げた。

ブヒゾウも唖然(あぜん)と息を呑んだ。


「ブ、ブヒタロウ、お前……」


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