表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この異世界は悪意しかない!  作者: 浅見青松
第4章 ディーカイト・カゲ国編
103/161


「それってどういうこと!?」


カナは思いがけないことに困惑した。

ネコ族は息を整えながら忙しなく喋った。


「バックという亜人がドラゴン族を仕切ってたニャ。けど既にバックは死んでいるニャ」


「何が原因だ?」とヨキは尋ねた。


ネコ族は首を振った。

「分からないニャ。ただ異様な死に方だったとドラゴン族は噂してたニャ」


「異様な……死に方?」


ビョウブは一通り話を聞いて、顳顬(こめかみ)に人差し指を添えながら冷静に分析した。


「ドラゴン族にやられた……ってことではないようね」


「じゃあ、いったい誰が?」


ビョウブは考えをまとめ始めた。


「……ムシ族国の亜人ホイホイの仕業……じゃないかしら」


「ムシ族国の亜人が?」

ヨキはビョウブに尋ねた。


「この国取りゲーム、互いの国力勝負みたいなところがあるわけよ。けど、最弱のムシ族を仕切るホイホイは最も簡単で残忍な手段に至った」


「どういうことだ? バックを殺したのはホイホイだと?」


「ホイホイは奇妙な魔法を使うって噂を聞いたことがあるの。バックの異様な死に方って報告にも合致する」


何をしでかすか分からない、そんなタイプだとビョウブは言っていた。


「ホイホイはムシ族を見捨ててドラゴン族に取り入った。そして配下につくと見せかけてバックを仕留めた、……とかね」


「ムシ族を生け(にえ)に?」


「そうね、()えて負けさせたのかもしれないわね、ドラゴン族に取り入るために」


「本当だとしたら、そりゃ悪い奴だ! 悪意しかない!」


ビョウブは冷たい風に(なび)く前髪を掻き分けた。


「推測が正しければね。でもホイホイならやりかねないわ」


状況が入り組んでいる。

もし推測が当たっているなら、今、ドラゴン族を仕切っているのはホイホイということになる。


「相手が狡猾(こうかつ)な手段を使うと意識して、こちらも気を引き締めないといけないわ」




地上に一陣の風が吹いた。北の湿地から生温(なまぬる)い蒸気が地を()っている。


ブヒゾウはポケットに入れた魔法石を握った。体が紫のオーラに包まれる。


「来たぞ!」


陽が真上に差し掛かる頃、ドラゴン族はトンディーク国への侵攻を開始した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ