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第四死 姫ちゃん救出大作戦 前編



 名前  アケルナル・レドフォンド


 二つ名 エロ爺


 JOB  剣聖


 力    1919  

 魔力   69  

 体力   2525  

 すばやさ 1919

 

 必殺技フェイバリットスキル


 『一閃』



 うわっ強っ!


 『氷の監獄アイスプリズン』と太陽鳥の粗相の相乗効果によって、20代後半へと若返った剣聖が、私とリゲルの横を疾走する。

 

 女神の神眼の効果で、剣聖の頭の上に浮かび上がったステータスの数字を見てビビる。


 もう。剣聖だけでいいんじゃないかな?ってくらい恐ろしいステータス。


 というか、ステータスまでなんだか卑猥なんですけど……さすが二つ名エロ爺。



「何じゃ? ワシの顔になんかついとるか?」


「えっと……ついてると言うか、何と言うか……アケルナル剣聖若返ってますよ」


「何じゃと!?」


 走りながら自分の体撫でまわして確認する剣聖。


「ほー道理で体が軽いと思っておったよ。どうじゃカッコイイじゃろ? スピカちゃん今晩どう?」


「は?」


「し、師匠!今晩はスピカとではなく俺と稽古を!!是非本気の師匠と……」


「男に興味なんてないわい!!」


「師匠!!一晩だけでいいですから!!」



 いや、なんの話よ……ま、まぁちょっとなら続けてもいいわよ///



「ともかく東の塔に向かいましょう。ムム女王はそこにいるはずよ」


 東の塔には爆龍奮迅のレグルスも確実にいるんだけどね。


「東の塔……こっちじゃな」 


 剣聖は、一瞬立ち止まると居合い抜きの構えをとり、魔王城の壁に向かって一太刀を入れる。一太刀といっても、あまりの早さにきっと私じゃなきゃ見逃しちゃうね。


 普通の人には剣聖が立ち止まった事すらわからないと思う。これが剣聖の必殺技フェイバリットスキル『一閃』なのかな?



 剣聖が一太刀入れた壁をホイッと蹴ると、綺麗なハート型に壁がくり抜かれて魔王城の中庭へ続く脱出口が完成した。


「このハートはスピカちゃんにじゃ」


「めっちゃ蹴ってましたけど……」


「気にするな。行くぞい!!」



 私とリゲルが先に中庭にでて、続けて剣聖が出ようとした瞬間。エメラダが壁にしな垂れかかりながら剣聖に向かって悲哀の声で叫ぶ。

 

「……行かないで!! 行かないでけんちゃあああああああああああああん!!!」


「剣聖さん呼ばれてますよ」


「聞こえない。ワシには何も聞こえない」


「師匠。エメラダが追ってきます。……全裸で」


「見えない。ワシの目には何も見えない」


「なんだか知らないけどプロキオンも殺気丸出しでこっちに走って来てますけど」


「感じない。ワシにはそんな殺気など感じない」


 いやいや、無視しようとしてももう見つかって追ってきちゃってるからね。


 このめんどくさそうな四天岩二人に追われた状況のまま、レグルスのいる東の塔に忍び込むのは出来そうもない。


 そうだ。いい事考えた。


「剣聖さん。ごめんなさい。後で会いましょう!!!」


「なんじゃと!?ぐあああああああああああああああ」


「し、師匠ぉおおおおおおおおおおお!!」



 突如、何者かの上級土魔法によって、足首に水晶の鎖(重り付き)が付与され、バランスを崩した剣聖は頭から盛大にすっころび、砂ぼこりを上げながらゴロゴロと転がる。



「さ!今の内よリゲル!!!」


「でも師匠が!?」


「剣聖なら大丈夫よ!!行きましょう!!」


「……そうだな」


「はめよったなあああああああああああ」



 はー怖い。突然重り付きの水晶の鎖が足に絡むなんて自然現象があるんもんなんだねぇ。


 振り向かず、東の塔へ向かって走る。段々と剣聖の悲鳴が小さくなっていくが気にしない。


 自業自得でしょ。遊び人のおじい様^^




 目の前に聳え立つ東の塔。『探知サーチ』によると、この塔の一番上にムム女王がいる。


 当然その隣にはレグルスもいるはず……なんとか隙をついて救い出したい。

 

 さっきちょっと謎の水晶を作った関係で、魔力を消費してしまったからこの先本当に魔法を使うのは厳しい。


 『空間移動テレポート』で3人を移動させる魔力が計り知れない量なのだ。


 使用中に魔力切れを起こせば跳躍に失敗して、とんでもない事が起きる可能性もある。


 想像したくないけど、魔力切れで倒れた所を殺されたり、上半身だけ移動しちゃうとか……一緒に飛んだ人の精神が入れ替わっちゃうとかも十分にありえる。


 マスターさえしちゃえばきっと安定して『空間移動テレポート』を使う事も出来るだろうけど、そんな時間はない。


 魔力だけでも十分に確保しておきたい。


 

 隠密を発動し、塔の中へ進入して確認する。ゲェーこういう仕組みかぁ。


 塔は螺旋階段になっており、最上階まではずっと階段になっているようだ。


 うーん。道は階段一本。隠れる隙間は無いのか……


「どうするスピカ? こりゃ正面から行くしかないみたいだぞ」

 

 螺旋階段を見上げながらリゲルが言った。


「そうね。魔力が使えるなら飛んで行くのに……ああ、飛んで行く?」


「飛ぶって魔法は使えないんだろ」


「魔力を使わないで飛ぶのよ。ジャンプ。この塔の高さは30m位? 今の私達なら飛べるんじゃない?」


「飛べるかぁ?」



 塔の外に出て、最上階を見上げる。あーうん。以外に高い。行ける……かな?


「あの最上階のベランダみたいな所でいいか?」


「そうね。あそこまでジャンプよ」


「窓に飛び込まないように注意……だな」


「私から行くね。良かったら合図するから」


「了解」




 私は一旦塔から離れ、助走をつけて走り出し思いっきり跳ぶ!!!!


 みるみる地上から離れていきあっという間に塔の最上階のベランダみたいな所えって……


「えっ!?」


「えええっ!?」


 私の両膝が驚きの声を上げる爆龍奮迅のレグルスの顔面にめり込む。


 なになに何でこんなとこにいるの!?


 そのまま床に倒れて鼻血を出しながら失神するレグルス。


「スピカ大丈夫かっってうおおおおおおおおおおおおお!」


 私の驚きの声に慌てて追いかけて飛んできたリゲル。


 足元に転がっていたレグルスを直感的に回避し、空中で体勢を直したせいで窓をぶち破って塔の中へ突入する。


 ガラガラドッガッシャーン!!!!


「リゲル!!!」


「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 



 塔の部屋の中から女性の凄まじい悲鳴が響き渡る。


 ああ、もう察した。いつものアレだよね。男性的幸運ラッキースケベ


 部屋の中を覗くと……はい。


 下着姿のムム女王を押し倒すような形で倒れているリゲルを発見。




 いやもう。。。大人なんだからさ、そういうのやめよ?ね?




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