14.夏休みの予定を立てよう
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今日は1学期最終日。つまり……明日から夏休みが始まる! うおーっ!! やったー!!
帰って何しようかな……ゲームか? マジックの研究か? そんな日々がずっと続くなんて……うわぁーっ!! 想像するだけで最高だー!!
……と、そんな想像をしていると、俺に話しかけてくるヤツが1名現れた。
「なにニヤニヤしてんのあいのーん」
「なんだ……高円寺か。今日は来てたんだな」
「まーね。終業式は寝ててもいいから楽でいいよね。毎日これなら学校に来てやってもいいのに」
「……」
やっぱりこいつはこんな日でも通常通りだな……そして高円寺は俺の机に座ってきて。
「それでさ。夏の予定を立てたいから、放課後に屋上来てよ。他の勉強会メンバーはこっちで集めておくからさ」
「えぇ……俺は早く帰りたいんだけどな」
「だーめ。あいのーんは夏の間、ヒナヒナと遊びたくないの?」
「まぁ……めっちゃ遊びたいけど」
素直に言ってしまった。それを見た高円寺は「ふふーん」と笑って。
「素直でよろしい。それじゃあヒナヒナ連れて屋上来てねー?」
「えっ? ちょっと待って」
「ん、どしたん、あいのーん?」
「だってお前、さっきこっちでメンバー集めておくって言ってたんじゃ……」
「2人の時間作ってあげようとしただけだよ? 最近2人で喋っているの見てなかったからさ」
「……」
……高円寺ってこういう所はマジで鋭いよな。こういう所を勉強に活かせばいいのに。
「えっと……高円寺。お前からヒナノも誘っておいてくれないか?」
「えっ? あいのーん、もしかしてヒナヒナと喧嘩でもした? もしそうだったらウチ……絶対にヒナヒナの味方するけど?」
「いや違う違う違う」
喧嘩なんかしていないんだ……むしろその逆だ逆。
俺らは誕生日プレゼントを渡した後から……小恥ずかしくなってて。中々話が出来ないでいたんだ。
でも……ヒナノは俺が渡したヘアピンを、今も付けてくれているみたいだから。嫌がっているとか、そういうのは絶対にないとは思うんだけど……
そして高円寺は納得してくれたのか。
「んー。まぁいいや。とりあえずウチから誘っとくけど……悪くないと思ってても、普通は男から謝るもんだよ?」
「だから違うってば!」
──
放課後の屋上。1人で先に待っていると……高円寺がみんなを連れてやって来た。
「こんな場所があったのでござるか!?」
「ほう……悪くない眺めじゃないか」
初めて屋上に入ったであろう2人は、それぞれリアクションをしている。
この場所が2人きりの秘密基地ではなくなったのは、少しだけ寂しかったりするけど……こいつらなら別にいいかなって、俺は思ったんだ。
「それで何だ……このブルーシートは?」
「あっ、それ私が持って来たんだよー! 委員長も転がってみない?」
「いや……遠慮するが」
そんな会話を聞いていたら……高円寺がパンパンと手を叩いて、全員の注目を集める。
「はーい。それじゃあ今から夏休みの計画を立てていくワケですけど……みんな駄目な日ってある?」
「駄目な日?」
「用事がある日のこと。丁度みんなが空いている日に遊ぼうと思ってるから……その駄目な日をメモっとこうと思ってさ」
「なるほどな」
ちなみに俺は……全部大丈夫である。そもそも予定がないし、埋まることもないので。
でもまぁ俺以外はそんな暇じゃないようで……委員長はスケジュール帳を取り出して言う。
「ああ、私は7月はほぼ埋まっている。8月は……まぁ数日くらいなら空いているかもしれんな」
「その曜日を言ってよ!」
高円寺は委員長のスケジュール帳を覗き込んで……とんでもない声を出す。
「うへぇ!? 何このスケジュール!? ギチギチのガチガチじゃんか!」
「そうか? 普通はこんなもんだろ」
「いやいやいや……そもそも習い事何個やってるのよ、委員長」
「……8個くらいか?」
「はちぃ!! オクトパス!!!」
高円寺……芸人みたいなツッコミ止めてくれ。なんか変な鳥肌立つから。あれは芸人さんだから通用するやつなんだから。
そして草刈とヒナノもスケジュールを確認する。
「んー。我は二宮氏程は忙しくはありませんが……夏休みも部活動がありますからなぁ。日程は限られてきますぞ」
「私も。それに夏休みは大会があるから、少し部活が忙しくなるみたいなんだ」
あーそっか。そういやこの2人は部活生だったよな。夏休みも活動するなんて大変だなー。と他人事のように思う。
それでそれを聞いた高円寺は。
「ヒナヒナ、もう大会に出られるの!? 」
「えっ? えっと……私が出るのは1年生大会だよ」
「それって夏休み中にあるの?」
「うん、そうだけど……」
「そっかそっか!」
そして高円寺はメモ帳に何かを書き込んで……みんなを向いてこう言った。
「みんな、夏休み最初にやることが決まりました!」
「えっ?」
「運動! みんなで公園に集まって……走ろう! ヒナヒナと特訓をしよーう!!」




