エピソード:13『水の国へ 青い聖剣士現る』
皆さんおはこんばんにちわ、ライダー超信者です。
今日4/17は仮面ライダーZOの公開日ですね。特撮大好きな僕ですが、ZOに関しては「脳を焼かれた」と表現出来るほど大好きな作品です。
ストーリーは分かりやすい、長さも丁度いい、俳優さんが男前、ライダーはカッコいいし怪人は異形感がたまらない、主題歌挿入歌も素晴らしいとめちゃくちゃ良い作品ですよね。
カリュブディスの脅威を退けた宝笑一行はアリディア目前にまで辿り着くが、そこはジャマー達の襲撃を受けている真っ只中だった。
助けるためにアリディアに降り立った宝笑は、そこで青い聖剣士に出会う。
「おぉー!見えてきたっす!」
「スッゲェ…………!!」
ブレイズさん達と別れてから早四日。カリュブディスを倒してからは何事もなく優雅で豪華な船旅を送り、遂に目的地であるアリディアが見えてきたのであった。
プロムナードデッキからアリディアを見る俺とフラムちゃんは揃ってテンションが上がっている。
「あれがアリディアですか…………」
「綺麗な街ね~~美味しいものもあるかしら?」
「水の国っていうくらいだから海鮮系ですかね?
いいなぁ寿司食べたい」
「そろそろ降りる準備をしましょう。宝笑、忘れ物しないようにね」
「はーい…………………………ん?なんで俺だけ?」
「行きましょうか」
「ねぇフィーニアスさんなんで?」
「みなさんあれ!街の様子がおかしいっす!」
フラムちゃんの慌てた声で視線を戻すと、つい先程まで何も無かったはずの街から黒い煙が上がり、あちこちで爆発が起こっているのが見えた。
「おいおい、なんだあれは!」
「まさか魔王軍の襲撃か!?勘弁してくれ、船が着港出来ないじゃないか!」
「みんなごめん、俺ちょっと行ってくる」
『バーニングドラゴン!』
「ドラゴンちゃんひとっ走りお願い!」
「宝笑さん自分も行くっす!」
魔我魂から召喚したドラゴンちゃんに飛び乗り、フラムちゃんも乗せてアリディアに向かって飛び立つ。
「二人共気をつけてくださいね~~!!」
「フラムちゃん!宝笑を頼むわ!」
高速で飛ぶドラゴンちゃんのおかげで直ぐに街に到着し、上空から様子を窺う。
やはり騒ぎは魔王軍の仕業であり、騎士達とジャマーがあちこちで戦っているがジャマーの数が多く、騎士側がやや押されていた。
「ちょっ!宝笑さおォォォォォ!?」
バジュラブレードに魔我魂をセットし、ドラゴンちゃんから飛び降りる。そして俺の後を追ってドラゴンちゃんも急降下する。
「魔人転生」
『魔人転生!』
炎に包まれバーニング魔修羅に変身、フラムちゃんを受け止めて着地する。
「ごめん、大丈夫?」
「ビックリしたけどなんとか……宝笑さん来てるっすぅぅ!」
「「「ジャマンガジャマンガー!!」」」
フラムちゃんを急いで下ろして続々と襲いかかってくるジャマーを斬り倒していく。フラムちゃんも直ぐに竜人態に変わり、鉄拳を見舞ってジャマーを次々ぶっ飛ばしていく。
「な、なんか数多くないっすか!?倒しても倒しても減ってる気がしないっす!」
「だね!行動隊長も見当たらないしどうなってるんだこれ……?」
今までは行動隊長に引き連れられていたジャマーが、今回は何故か行動隊長と思わしき人間や魔族を伴わずに現れた。その状況に引っ掛かりを覚える。
(聖剣士が守ってて、これだけ大きな街を侵略するのに戦闘員だけなんてありえるか……?物量作戦?それとも他に何か狙いがあるのか?)
聖剣士となればブレイズさんと同等クラスの実力を持った人のはず、その人が守っている場所をジャマーだけでどうこうするのは無理だ。実際、押されつつも騎士達は食い下がれている。
「なーんか引っ掛かるんだよなぁ……」
「「「ジャマジャマー!!」」」
「うぉ、また来……」
構えた次の瞬間、激流がジャマーをなぎ払った。
「ほおおおぉぉぉぉぉっ!?」
「な、何事っすかこれ!!?」
渦巻く激流が消えた時、そこには青い聖剣士とサメ型のモンスターがいた。
アグニと同じ白いアンダースーツにサメを模した装甲を纏った鋭いシルエット、水流を思わせる青い目、ロングスカートのようなローブが特徴的な聖剣士は、手に二刀一対の両刃刀を持っていた。
片方の鍔に相当する箇所には波を象った造形があり、その中心部に青い魔我魂が装填されている。刀身は綺麗な深い青色だ。
「もしかして、あの人がブレイズさんの言ってた水の聖剣士……!?」
「! ブレイズくん……もしかしてあの人が……?」
「「ジャマンガーー!!」」
青い聖剣士は何かに気付いたような素振りを見せたが、襲いくるジャマー達に直ぐに意識を戻すと剣舞のような鮮やかな剣捌きと敵の攻撃を受け流す戦法で次々ジャマーを撃破していく。
サメ型モンスターも地面に潜航すると縦横無尽に泳ぎ回りながらジャマーを蹴散らし、聖剣士をサポートする。
「おぉ、すっげ……よーし俺も!!」
気合いを入れ直しすとジャマー達を次々ぶった斬っていき、ブレードから放った炎で纏めて焼き払う。ドラゴンちゃんも加勢し、ガンガン蹴散らしてくれる。
「やぁぁぁっっ!!」
「セイヤァァー!!」
トドメの一撃で残っていたジャマーを全て薙ぎ払う。最後まで行動隊長が現れなかったことを疑問に思いつつも、ジャマーが残っていないことをきちんと確認してから変身を解いた。
「宝笑さんお疲れ様っす!」
「フラムちゃんもお疲れ様!さーてフィーニアスさん達のとこに戻らないとなぁ」
「あ、あのっ!突然すみません、貴方が宝笑さんですか?」
「おぉう。は、はい」
船に戻ろうとした時、青い聖剣士に声を掛けられる。何事かと思いつつ頷くと、変身が解かれて仮面の下の姿が露わになった。
現れたのは綺麗な灰色の髪を三つ編みにし、サファイアのような透き通った青い目の女性だった。白いシャツに青いコート、黒いレザーパンツを着用しており、幼さの残る穏やかで優しい顔立ちとは良い意味でギャップがある大人っぽい格好をしている。
「はじめまして、私〝ラメール〟っていいます。ブレイズくんからお話は聞いています」
「ラメールさん……じゃああなたがブレイズさんの言ってた!でもいつの間に……」
「少し前に任務中のブレイズくんがこの国に立ち寄って、その時に宝笑さんやパーティーの方々のお話を聞いたんです。
『もし会ったら魔修羅の力とノバリス最高位の勲章を持ってるから直ぐに分かるよ』って言われて……勲章って今お持ちですか?」
(そっか……マッハバロンくんとクエストに行った時の前後はブレイズさんは任務でいなかったけど、その任務でアリディアに立ち寄った時に話を通しておいてくれたのか……ブレイズさんありがとう……!)
心の中でブレイズさんに感謝し、ラメールさんに上着の勲章を見せる。
「これ、勲章です。ブレイズさんにはノバリスで散々お世話になってて……」
「ブレイズくんも言ってましたよ、宝笑さんには沢山お世話になったって。
もし宝笑さん達がアリディア来たら、力になってあげてほしいって言われているんです。この国にいる間は私が宝笑さん達の引受人になりますので、よろしくお願いしますねっ」
「本当ですか!?よろしくお願いします!」
ガッツポーズを取る。早々に味方が出来て、しかもそれが聖剣士なんて心強い。
早く船に戻ってフィーニアスさん達に知らせなくっちゃな。
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「…………これで準備完了。どいつもこいつもジャマー程度に気を取られ過ぎねぇ、聖剣士くらいは来るかと思ったのに。
…………まぁいいわ。さぁたっぷり苦しんで頂戴、愚かな人類ども」
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脅威が去ったことで船は遅れながらも無事に港に着き、フィーニアスさん達とも合流。ラメールさんとの自己紹介も済ませる。
「ブレイズさんには感謝ですね~」
「ですね、見えない所にまで気を遣って頂いていたとは思いませんでした」
「また会えたらお礼しなきゃっすね!今から何が良いか考えとかないと……」
「俺も肩身狭い思いしなさそうであんし~ん☆
……ごめんナハトさんそんな気持ち悪いもの見るような目で見ないで」
「えっと、ひとまず場所を移しましょうか。
私の家が直ぐそこにあるのでそちらでどうでしょう?」
「お邪魔するわ。みんな、行きましょう」
ラメールさんの案内を受けて歩き出す。
さっきは戦っていて気にする余裕がなかったが左右対称の端正で水平線を強調した建築様式が特徴的な建物が並ぶ街並みと、大小様々な運河が街中を通る景観は大変美しい。
ジャマー達がいなくなったことで街の人達も出てきて活気が戻りつつあった。
「綺麗な街だなぁ、戦いで壊れたりしなくて良かったよほんと」
「ジャマーだけとはいえ、この程度で済んだのは宝笑さんとフラムさんのおかげですね。本当にありがとうございました」
「いやいや!ラメールさんこそスゴかったっすよ!自分なんてお二人と比べたら全然全然……」
照れたように笑うフラムちゃん。嬉しいようで尻尾がふりふり揺れている。かわいい。
「ただ、ジャマーしかいなかったのは引っかかるんだよな……」
「ジャマーだけ?行動隊長はいなかったんですか?」
「はい、それがすっごい引っかかってて。
なーんか嫌な予感がするんですよね…………俺の思い過ごしだったらいいんですけど」
「がっ……あぎ……」
「けっ、こっ、ひゅっ……」
突然周囲の人達が次々に倒れていく。どうやら思い過ごしにはなってくれなかったらしい。
「大丈夫ですか!しっかり!」
「なんだよこれ……どうなってんだ……!?」
倒れた人達は皆苦しそうにもがく。何が何だか分からずに右往左往していると、苦しむ人達を見たフィーニアスさんが呟くように言った。
「毒、かしら」
「毒!?だとしてこんな大勢、どっからどうやって感染したんだよ……!!」
「ジャマーは本当に何もしていなかったんですか!?心当たりは!?」
「ない!マジでないんだ!ただ暴れてるだけでそれらしいことは何も…………!」
「とにかく、まずは解毒します!」
ラメールさんは聖剣を抜くと舞うような動きと共に青い光を宿し、その光を空に打ち上げた。
打ち上げられた光は無数に弾けて辺り一帯にシャワーのように降り注ぎ、その光を浴びた人々の表情から苦しみが引いていく。
「なんだこれ…………」
「綺麗……」
「これでこの辺りの人達は解毒出来ました。ただどこまで被害が出ているか分かりません、街全体を見てきます!」
ラメールさんは見たことのないアイテムを取り出すとそれを宙に放り投げる。するとアイテムは変形しながら巨大化し、ブレイズさんも乗っていたエアバイク型マシン・エアランナーになった。
「かっけー…………」
「すみません、また後で!」
ラメールさんはエアランナーに飛び乗り、走り去っていった。
「…………今のが〝怒涛激流剣トラロック〟の浄化と治癒の力ね。毒の類いに滅法強いと聞いていたけど、あそこまでとは思わなかったわ」
「浄化……ヒノカさんナハトさんと似た力なのかな?」
「破邪の力とは似て非なる能力ね。破邪の力は戦うことで浄化する、つまり戦うことが前提にあるけど、トラロックの場合は非戦闘目的でも浄化能力が使えるし回復や癒しにも長けているわ」
「はー多機能~」
「その代わり、破邪の力には邪悪な存在や力への特効効果がある。戦うことに特化しているといったところね」
そうして俺が感心している間にヒノカさんとナハトさんは倒れていた人達を助け起こし、何があったのか事情を聞いていた。
「大丈夫ですか?」
「ありがとう綺麗なお嬢さん、死ぬかと思ったわい……」
「ラメールさん曰く毒だそうです。何か心当たりはありますか?」
「毒?まさか、そんな危ない物口にしてないよ……」
「私もいつも通りの物しか食べてないわ」
俺達も助けて聞き込みをするが、やはり返ってきたのは「心当たりはない」の言葉だけで全員不思議そうに首をひねっていた。
「魔王軍の仕業なのは間違いない……ですよねぇ多分?」
「私に聞かれても…………」
「問題は毒の発生源ですね。街の人達のお話を聞いた限りだと何も怪しいところはありませんでしたし、感染経路も分かっていません」
「全員倒れたわけじゃなくて無事だった人もいたのが謎っすよね。う~~んどういうことなんすかねぇ……」
フラムちゃんの言う通り、数は少ないが毒に侵されていない人達もいて倒れた人達の救助や介抱をしていた。それが一層わけのわからなさに拍車をかけており、何故その人達には毒が効かなかった、もしくはかからなかったのか謎のままだ。
「何がどうなってんだ…………」
閲覧ありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。




