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退屈の殺し方  作者: 夜凪
第一章 来訪
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審判

連はユーノと別々の取り調べ室に居た。

「もう一人はどこだ。」


「分からない。」


「分からない?ふざけているのか?」


「……」


「まあいい、明後日の審判で終わるんだからな。」


「覚悟しておけよ。」


「牢に戻しておけ。」


「分かりました。」


連とユーノは投獄されていた。


「ユーノが心配だな……」

連はユーノが気がかりだった。


投獄され十時間程で変化があった。


「アナーシャ様が面会をご所望だ。」


「アナーシャ?」

少ししてそれはやってきた。

それはジャボを付けた服を着た女だった。


「やあ、君が連かい?」


「そうだけど。」


「私は『歴史』のアナーシャ。」

それはそう告げた。


「連、私と取引しよう。」


「取引?」


「ああ、私が君たちを助けよう。」


「その代わり条件がある。」


「条件?」


「私に君たちの行動を見せてくれ。」

アナーシャは瞬きもせず、こちらを見ていた。


「私の勘が言っているんだ、君たちは歴史を動かす。」


「私はそれを見たい。」


「この条件を飲んでくれた暁には私が後ろ盾となって君たちを助けよう。」

アナーシャは本心から言っていた。


「ユーノも助けてくれるならその条件を飲むよ。」


「君たちと言っただろう?」


「分かった、ありがとう。」


「期待して置いてくれ。」

そう言って、アナーシャは出ていった。




審判当日

「これから審判を始める!」


「罪人の罪は三つ!」


「一つ、リミナリアへの不法侵入!」


「二つ、職員に対する暴行!」


「三つ、ヴェールシアへの侵入!」


「弁明があるなら言ってみるといい罪人共!」

連とユーノは裁判所のような場所で立たされていた。


場内が静まり返った。


「弁明なら、私が代わりにしよう。」

扉の方から、ゆっくりとした足音が響いた。


「……誰だ」

ジャボ付きの衣装を揺らしながら、女が中央へ歩み出る。


「私は『歴史』のアナーシャ。」


「歴史って……十書の?」

ユーノが驚いて言った。


「さて、罪状は不法侵入だっけ?」


「その罪には問えないよ。」


「もう死んでるからね。」

場がどよめいた。


「何を言っている?」


「地球人がリミナリアに入ってきたからこその罪状だろう?」


「その地球人が死んでるって言ってるんだ。」


「何を言っている!」


「そこにいるではないか!」

激昂して審判員は言った。


「いいや?彼はもう地球で死んだことになっている。」


「な……」

連は言葉が出なかった。


「事実だよ。遺体も確認されている。」


「しかし彼は今ここに……」


「遺体も確認されている、これは事実だよ。」


「次は、職員への暴行かな?」


「それにこの少女は関係ないし、暴行を行ったのは金髪の女だよ。」


「最後にヴェールシアへの侵入だったね。」


「もう地球で死亡が確認されてるんだ。」


「死者を裁くことなんてことは出来ない。」


「それは歴史が証明してる。」


判決は、最後まで読み上げられることはなかった。

連とユーノに裁きが下ることはなかった。

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