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~片想い~  作者: 春風 飛翔
片想い
12/27

ふたりの中にあるモノ



「・・・・私、・・・・が好き・・・」




よく聞き取れなかったから、僕は聞き返した。



愛海は僕を見て肩を落とす・・そして、



愛:「私・・・は、この町が好き」



この言葉から、離れたくないという気持ちが僕には伝わってきた・・・




・・・でも、無理なんだよな・・・



愛:「和くんは・・・この町・・・好き?」



愛海から訊かれた・・・ただ、僕は頷いた・・・




和:「僕も、好きだよ・・。・・・この町が、」





僕らは互いに顔を見合わせ、同時に笑った。




そして、再び僕らは、広大に広がる景色を見る・・・





・・・・・・・




・・・・








・・・少しして僕は、目を閉じる・・・





風が頬に伝わる・・・・




この感覚・・・普段は好きなのに、今はちょっと違う・・・




――――――――――






・・・・今日でお別れなんだな・・・愛海と・・・








・・・言うなら・・・きっと今が  ・・・・いいかな?






・・・でも、今言って、愛海を迷わせる・・・困らせる訳にもいかないし・・・






――――――――――






僕は目を開けて、再び広がる風景を眺める・・・そして・・・愛海の横顔を盗み見る・・・













   ――――――― 彼女がここに・・・  それだけで、僕は・・・ ―――――――





















今になって、その存在の意味が大きくなる・・・・




僕のここ・・・   そう、・・・・胸の奥で・・・












――――――やっぱり、僕は・・・彼女が好きなんだな―――――――



和樹は、下を向きながら、ほのかに笑っていた。














・・・・・・もう・・



和:「もう、行っちゃうんだな・・」





愛海は黙って頷く・・・





和:「キャンセルなんて、さすがに無理だよね・・・・?」






僕が苦笑いすると同時に、愛海もそうした。





・・・・・・・・・





・・・・・・・





・・・・






―――――少しの沈黙の後、







「・・・私ね・・・ずっと一緒だと思ってた・・・」





愛海が言いだした。





「・・ずっと一緒・・ううん、・・・ずっと・・・さいごまで、・・・いっしょがよかったな・・・」




その言葉に僕も答えた・・・




「うん・・・僕も・・・高校で・・・こんな風に離れ離れなんて・・・嫌だよ・・・大学まで・・・一緒がよかったな・・・」





僕が愛海を見ると、愛海は肩を落としていた・・・、




・・・なぜだろう?







「和くん・・・、・・・・ううん、そうだね・・・大学まで・・・いっしょ・・・が・・・よかったね・・」





僕らは、お互い目をそらして黙ってしまう・・・






・・・・・・・・・・・・





・・・・・





・・・














・・・・どうせ、・・・どうせ今日で離れ離れになってしまうのなら・・・





・・・・なら、・・・それなら伝えておいた方がいい・・・絶対に・・・、








僕の胸の中にある・・・想いを・・・愛海に・・・・、











―――――――――――― そして、今がきっと、その時だと思う・・・・!







・・・・・・




・・・・




・・・・・だから! 、






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