1.あの子についての記録帳 (前)
zetaに狂いすぎて時間取れませんでした!すみません!
これからは毎日書きだめしていくので毎週月曜日をお楽しみに!
20〜〜年.4/7日
春の心地よい風が後ろで一つにまとめた髪をゆらし
まだ慣れない制服を身にまとっている私、佐藤由奈は
今日から高校生活がスタートする。
花のJKデビューと言っても、何も変えられない私は、今日
から小説風に日記を書こうと思う。
かと言って、入学式も終わってしまい何も書くことはない
と思うので、ほとんど同じよ ー
そこまで書き進めて手を止めた。
いや、目を奪われて、手が止まった。
(書くこと、見つけたかも。)
何かわからないけど、落ち着いた香りが、ふわりと鼻を掠める。
どうしてもその香りが気になり、思わず顔を上げたのがさっきのこと。
顔を上げた先に見たのは、サラサラしていて絹のような黒髪を揺らし
同じ高校生のはずなのに、同じ人間のはずなのに、
どこか人間離れした雰囲気を持つ女の子。
その子に目を奪われ、思わず手を止めてぼーっとしてしまう。
カランッ
持っていたシャーペンが落ちた音で現実に引き戻された。
慌ててペンを拾い、周りを見ると、周囲の人たちは話に夢中であの子にも、ペンを落としてしまった私にも、気づいていない様子だった。
少しホッとしながら、あの子のあとを追うように校門をくぐる。
案内に従い、クラスに行く。
廊下を進み、前のドアから教室に入る。
まだあまり人は来ていないようだった。
そのまま自分の席につき、ほっと一息つく。
は〜、、学校に来るだけで疲れる。
まだホームルームが始まるまで少しだけ時間があるので、日記の続きを書く。
ーーーーーーーーーーー
と思うので、ほとんど同じような内容になってしまう
のが目に見えているが、まぁよしとしよう。
朝、少し早く家を出るだけで、教室についても人はあ
まりいないから楽だ。
そういえば、私の席は今窓際後方のいわゆる主人公席
、、、の隣なのだが、私の隣の席の人、主人公席の人
は、昨日は入学式だったにもかかわらず来ていなかっ
た。
一体どんな人が来るのだろうか。
主人公席がいらないなら譲って欲しいものだ。
ーーーーーーーーーーーー
そこまで書いて手帳を机の中にしまった。
しばらく窓の外を見てぼーっとしていると、視界を遮り主人公席に座る人物が一人。
あの子だ。
(同じクラスだったんだ!にしても、、)
目の前にいるこの子は目を引く。
しばらくぼーっと見つめていると、空いた窓から入ってきた風と共にあの匂い。
どこかで嗅いだことがあるような、懐かしい匂い。
なんだっけ。
あぁ。お線香だ。
よく見てみると、その子目の下にはうっすらとクマがあった。
お葬式か何かかな。
流石にこれ以上深く考えるのも失礼だと思い、一旦考えるのをやめる。
………
………………
だめだ。どうしても見てしまう。
どうしたものかと頭を捻っていると、その子がガサゴソとカバンの中からスマホを出して、誰かにラインを打った。
えと、内容は、、、
今、学校 つい よ 湊は?
うん。彼氏かな?
そりゃ、こんだけ可愛いからな。
って、内容ちゃっかり見ちゃってるし!!
ま、まあ?目が良すぎるのが悪いから、別に私は悪くないけどね??
あと、反射でところどころ見えなかったし、まだ何か打ってるから全部見たわけではない。
大丈夫。
よし!
ぱんと頬をたたき、気合を入れて前を向く。
周りを見ても、さっきよりかは人も増えたけど、やっぱりまだ少ない。
ちょっと早くき過ぎたかな。
時間が余って暇なら、日記を書こう。
あの子のことを勝手ながら書かせてもらおう。
日記を開き、ペンを走らせる。
先ほどの主人公席のあるじは、今朝見かけた独
特の雰囲気を持つ女の子だった。
横を通った時に香ったあの香りは、おそらく線
香のものだろう。
書くこともないので、これからはあの子のこと
を観察して書いてみようと思う。
まずは、今日少し見た時の印象だ。
ぱっと見は普通の容姿端麗な美少女のはずなの
に、どこか目を引く雰囲気を持っている。
今日彼女の目の下にうっすらとできていたクマ
でさえ、なぜか綺麗に思えた。
そこまで書き進めて、ふと考えた。
名前が気になる。
いや、でも話しかけるのも勇気がいるし、向こうだっって、急に話しかけられるとびっくりしてしまうだろう。
うーーーーーん、、、、、、、、
やっぱり気になりバッと顔を向ける。
あ、、、。
「っ、、あ、あのっ!」
あ、しまった思わず声をかけてしまった。
勢いよく視線を向けた先にあったのは、存在を確認しないと今にも消えてしまいそうな少女の横顔だった。
風になびいた黒髪の間に見えたのは、少し伏し目がちな目。
儚いって、、こういうことか。
と感心する暇もなく、脳が信号を送り、半ば私の意思と関係なく勝手に声が飛び出してしまった。
おどろいたその子がビクッと肩を震わせ、ゆっくりとした動きでこちらに目線を合わせる。
目が離せない。
「……?」
くっきりとした平行線を描くの二重。長いまつ毛と透き通るような肌に、ほんのりと色づく頬と唇。
不思議そうに首を傾げたその子に、息も忘れるほど綺麗だった。
沈黙が流れる。
先ほどまでのクラスの話し声も、外から聞こえる登校してきた生徒達の挨拶する声も、全ての音が止まったように感じた。
きれい
はっ!じゃなくて、、!!
「えと、あの、な、名前は何て言うの?」
言ってしまったぁぁぁ、、、!!どうしよう、勢いに任せて聞いてしまった。絶対引かれた。も〜〜、、なんで急にそんなこと聞くんだよ私〜〜!!どうしよ、どうしよ、、
気づいた時にはもう次の言葉が口から飛び出していた。
「えと、あの、そうじゃなくて、違くて、、でもないんですけど、、その、、!」
「羽衣。」
「へ?」
「東雲 羽衣。」
あたふたとする私の言葉も気にせずに、彼女の小さな口が放ったのは、彼女に似合いそうな名前だった。
その声はまるで小さな鈴のようで、高過ぎず、でも低くもない、ずっと聴いていたくなるような声だった。
私こと佐藤由奈ちゃんと、この物語の主人公。東雲羽衣ちゃんの出会いの物語です!
ダラダラと書き過ぎて、時間軸が一向に進まないのが反省点です、、、
次はもっとがんばります!!




