↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天才トランポリン少女  作者: 村上しのぶ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
1/7

私、天才トランポリン少女よ。

 私、天才トランポリン少女よ。

 どんなものでも、トランポリンにしてしまえるの。


 普通の道でも、ピョーン、ピョーン。

 家の塀でも、ピョーン、ピョーン。


 人の頭だって、ピョーン。


「コラー!わしの頭でトランポリンするやつは、誰だー!」


 てへっ、怒られちゃった。




 ある朝、私は学校に向かっていたの。

 路地をトランポリンにしながら、ね。


 ピョーン、ピョーン。


 おや?

 あの、いかり肩の、太っちょの、おにぎり頭は、クラスのガキ大将だわ。


 あいつ、いつも私にちょっかいかけてくるのよ。

 やんなっちゃうわ。


「やい、天才トランポリン少女!今日こそお前を捕まえて、ギッタンバッコンにしてやるぞ」

「あっかんべえ〜、だ。やれるもんなら、やってみなさいよ」


 大きく飛び上がって。

 ピョーン、ピョーン。

 えい!


「フンギャ!」


 おにぎり頭を踏んづけてやったわ。

 ついでに空中で一回転。

 ヒラリと向こう側に降り立った。


「し、白だ……」

 鼻血ブー。


「きゃー、エッチ!」

 あいつ、私のパンツ見たわね。

 きいーっ。

 悔しいーっ。




 学校に着いてからのことよ。

 授業中、私はぼんやりと窓の外を眺めていた。


「……で、あるからして、x=y。xという字は、左側と右側が支え合って、xなのである」


 はあー。

 学校の勉強って、どうしてこう退屈なのかしら。


 それに、難しい。

 ここ、本当に小学校かしら?

 先生の言うことが、さっぱりわからないのよ。


 あーあ。

 いいお天気。

 あのビルのてっぺんでトランポリンしたら、気持ちいいだろうなあ。


「こら、天才トランポリン少女。よそ見をするんじゃない」


 ううー。

 先生に怒られちゃった。


 もう、嫌だわ。

 こんなところなんて、抜け出してやる。

 私、天才トランポリン少女なのよ!


 私はすっくと立ち上がった。


「あ、どうした、天才トランポリン少女」

 先生は慌てた。


 でも、ピョーン、ピョーン。

 悪いけど、クラスメイトの机をトランポリンにさせてもらうわ。


 そのまま窓のところまで行って、窓を開けて、窓枠に腰掛けて教室の中を見てやったわ。


「何をする、危ないじゃないか。戻ってきなさい」

「ウフフ。みんな、さようなら」


 バッ。

 ヒラリと窓から飛び降りたの!


 でも、もちろん平気よ。

 校庭をトランポリンにして、隣のビルまで高々と飛び上がるのだわ。


「それっ、ジャーンプ!」


 ビヨーン!


 クルッと一回転。

 着地成功!

 みんなは大騒ぎね。


「あーっ、天才トランポリン少女!」

「し、白だ……」

 鼻血ブー。


「いやん、エッチ!みんな、パンツ見ないでぇーっ」


 でも、ピョーン、ピョーン。

 トランポリンは止まらない。


 私はビルからビルへと、渡っていったわ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。