第八十一話 学園祭二日目:胸元
久しぶりの更新です。
理事長がオムライスを食べ終わった直後に委員長と休憩に入っていた他のクラスメイトが戻ってきたので、俺と花も休憩をもらうことにした。理事長はここでゆっくりするそうなので、相手を委員長に任せる。
「委員長、桜と一緒じゃなかったの?」
「もう少し待ってたら来ると思うわよ」
トイレでも行ってるのだろうか? 花にどうするか確認すると待っていようということになったので、しばらく待つことにした。
「あーそうそう。桜が来たら二人は今日戻らなくていいから。校内周って宣伝をしてきてね」
「それは二人と遊んできてもいいってこと?」
「構わないよ。宣伝も仕事だからね」
委員長ありがとう。昨日は理事長に振り回されてばかりだったから二人とはゆっくりできなかったんだよね。それにしても桜はまだ来ないが何をやっているんだ。
「できれば教室の外で桜を待っててくれないかな? 他のみんなには見られたくないような……」
「どういうこと?」
「見たら分かるとしか言えないなー」
あまり納得はできないけど、委員長がそういうなら教室の外で待つことにしよう。見たら分かるってことは何か準備してくるのかな。
「我も後で合流しようかの?」
「お言葉ですが、今日は三人で回らせていただけないでしょうか?」
「むむむぅ……、まあよいだろう。昨日付き合ってくれたしの」
これで三人で遊べる。理事長がいるのが嫌ってことではないのだが、二人と遊ぶのは夏休み以来なのだ。もう距離を置く必要もなくなったし今日は楽しみたいのだ。
「俺は外で待っておくから花も準備できたら来てくれ」
わかりましたと花の返事を聞いて教室の外に出る。廊下にはチラホラ生徒が歩いているのでみんな解体ショーでも見に行っているのだろうか。それとも他の何かがあるのか?
学園祭のパンフレットを見てみるもこの時間に解体ショー以外目ぼしい出し物はなかった。ついでに桜が合流した際にどこを回るかもチェックしておこう。
少し目を通していると花が教室から出て来た。どこに行きたいか花にも聞いておこう。昨日は体育館のダンスしか見れていないみたいだしね。
「お待たせしました。桜はまだ来ていないのですか?」
「まだ来てないよ。それより花はどこか行きたい場所あるかな?」
「それよりってどういうことよ。私はどうでもいいってことかしら?」
後ろから声がしたので振り返ってみると小柄でかわいいメイドが腰に手を当てて立っていた。まるでアニメの世界から飛び出しきたかのようなかわいさだ。背中に羽根が生えていたのなら天使そのものと言っても過言じゃない。
驚いた、桜だよな。何でうちのクラスのメイド服着ているんだ。あぁ、委員長が言ってたのはこういうことか。委員長グッジョブ。確かにこれは他のクラスメイトには見せられないな。
「桜かわいい!」
「私がかわいいのは当然よ。遼も何か言ったらどうなの?」
天使な笑顔で腰を曲げ首をかしげながら上目遣いで下から覗き込む桜はかわいいの一言に尽きる。ただしその体勢のせいで、この服の最大のポイントである胸元が隠れて見えない。大事な部分が見えないとかわいさ三割減だ。とりあえず何か言わないと胸元を見ることができないので答えることにする。
「桜はいつもかわいいぞ。本物のメイド喫茶の店員かと思うほどだ」
「えへへ、ありがとー」
ニコニコしながら嬉しそうにくるっとその場で一回転する桜。その止まった瞬間を俺は見逃さなかった。小さくはないがちゃんとあるおっぱいが揺れているのを!
やはりその服の大事なところはそこなのだ。もっとおっぱいを強調してもいい気がするが、それはそれで学園の風紀が乱れるから今度エロエロな服を着てもらおう。
「遼さん私にはかわいいって言ってくれませんでした」
言われて見ると確かに言ってない。かわいくないなんてことはない。むしろかわいいのだが、視線がおっぱいに集中してしまう。ちゃんとかわいいとは思っているが、なかなか告げるタイミングが昨日からなかったってのもある。
「悪かった。花もかわいいよ。かわいいと思っていないわけじゃなく言葉にするタイミングがなかったんだ」
「言われてみると昨日からバタバタしてて落ち着いて話ができるのもさっきからですね」
「とか言って、遼は花の胸ばっか見てたんでしょ?」
「そうなんですか遼さん?」
「見てないと言えば嘘になるからな。確かに見てました。そりゃもう堪能させてもらってますよ」
「開き直りすぎでしょ!」
俺のゲスな顔でゲスなセリフを聞いた花は自分の胸を隠すように両手で腕を組み少し体を横にそらした。桜は俺の顔を見てやれやれといった感じで額に手を置きため息をついた。
「遼さん変態です」
「あんたのそういうところがなければ完璧なんだけどね」
「才色兼備な姉さんの劣化版が俺だからな。関わらない人からしたら完璧に見えるかもしれないが、この性格あってこその俺だ。変態の何が悪いと言うのだ! 全国の男子高校生が見習う姿が俺だろ!」
「「変態」」
二人口を揃えて言われるとダメージ二倍と思ったか? 俺は常に進化しているのだ! 詩織ちゃんに苦しめられた中学時代との俺とは心の強度が違うのだよ! あの頃は豆腐メンタルだったが、今では水すら通さないアイアンメンタルだ!
それよりも桜も来たんだ。そろそろどこに行くか決めなければならない。再びパンフレットを取り出して三人で行き先を決めることにする。
「桜は行ってない場所はある?」
「行きたい場所があるんだけど二人ともまだ昼食まだよね?」
「そうですね。先に何か食べてからがいいかもしれません」
「私もまだ食べていないからまずは食事を取らない?」
「そうだな。どこかゆっくりできる場所で食べる? それとも屋台を食べ歩くか?」
「個人的には立ちっぱなしだったのでゆっくりできるところがいいです」
「桜もそれでいいか?」
「ここ以外にゆっくりできる場所があるならいいわよ」
メイド喫茶のように座って食事ができてゆっくりできる場所か? 食堂は閉まっているし何か他に出店しているところは……
「あ、ここはどうだ? アニマル喫茶」
「猫カフェみたいな場所でしょうか?」
「気になるわね。ここにしましょう」
アニマル喫茶は二年生のフロアで行っているそうなので三人で並びながら向かう。こうやって二人と歩くのも久しぶりな気がする。
「遼さんと一緒に歩くなんて久しぶりですね」
「ちょっと花、私もいるわよ。でも確かに久しぶりよね」
「俺も同じ事を考えていたよ」
花と桜が笑い出す。こうして二人の笑顔を近くで見ることが俺が好きだったんだ。なんだかんだあったけどやっぱり二人のことが好きなんだ。二人も同じ事を考えているといいな。
廊下を歩く三人の邪魔をするものは誰もいない。この瞬間は三人だけの世界。久しぶりに感じる幸せな空間。それだけで満足できそうな雰囲気を作り出していたのだった。
私もかわいい女の子とデートしたいよ!
遼ち〇こもげろ




