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清楚系ヤンデレと天使な小悪魔と  作者: みゃゆ
一年 二学期 後半
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第八十話 学園祭二日目:二日目開始

 結論から言うと理事長は開始時間に間に合わなかった。もちろん委員長もいない。二日目開始の放送後の九時を過ぎた頃、客が流れるようにどんどん入ってきた。昨日の口コミでもあったのだろうか。


 特に今日は昨日に比べて女性客が多い。俺一人では対応できないほどだったので、メイド達にも協力してもらう。朝から大盛況である。


「花、三番席のオーダーをお願い。あ、いらっしゃいませ、お嬢様。本日はお一人ですか?」


「おーい、五番席の料理できたから誰かもっていってくれー」


 教室は満席となり、今理事長が来ても座れる席はない。あの二人は大丈夫なのだろうか。


 ちらっと廊下を覗き込むと長蛇の列ができあがっており、しばらくはこの忙しさが続くと思うと苦笑いが出てしまう。今は一人でも多くの人員がほしいから委員長には早く戻ってきてほしい。


 忙しい、忙しいのだが、女の子のメイド姿にはかなり癒される。忙しいながらも笑顔でしっかりと接客しているみんなはほんとに楽しいのだろう。男共? 昨日から言わないようにしていたが、あいつらもメイド服を着ているぞ。面白いのだが見てて気持ち悪い。かわいさの欠片も無い。


 胸元が強調されたメイド服を着ている女の子達は少しの動きでもおっぱいが揺れるのが見て分かる。やはり目を引くのは花だ。一番テキパキと動いてるおかげで、おっぱいがあっちへ行ったりこっちへ来たり。まるで意思を持ったおっぱいだ。あのおっぱいは男心だけでなく下半身まで刺激される。貧乳の子? そんなの目に入るわけないだろ。


 実際花の姿を見た男共は前屈みになっているやつが客も含めて多い。見せ物じゃないと客に注意しようか迷ったぐらい凝視しているやつもいたな。そういうやつは花が嫌がったら容赦なく退場なのだが、忙しすぎてそれどころではなかった。外で会ったら覚悟しておくんだな。背後には気をつけな。


 ―――――――――――――――――――――


 昼前まで満席が続いたかと思ったら一気に客が引き、ガラガラの状態になった。むしろ食事があるからここから忙しくなると思っていたのだが、他に何か目ぼしい出し物でもあるのだろうか?


 結局理事長と委員長は戻ってこなかったが、なんとか山場は去ったのでこの先は順番に休憩を入れていこう。


 シフト表を見てみると委員長と何名かは午前中全部が休憩になっていたことに気づいた。これなら戻ってこなかったのも仕方ない。今は客が引いたしそろそろ休憩組が戻るころだろうとホールを俺と花だけにしてみんなを休憩に入れた。厨房は平だけ残ることになったので、教室には三人しかいない。


「なんかすごい忙しかったな」


「朝からびっくりした。昨日も午前中はあんな感じだったのか?」


「私がお客様を連れてきてからはさっきみたいな感じでしたけど、昨日もこのぐらいの時間からみなさんどこかに行かれましたね。この時間に何かやっているのでしょうか?」


「あぁそれなら確か、釣り部が魚を捌いて飯を売る解体ショーをやっているみたいだな。」


「それって昨日もやっていたのか?」


「昨日は農業部の取れたて野菜のタイムセールをやっていたぞ。俺は参加していないけどな」


「もしかして、こちらが忙しくて参加できなかったのですか?」


「そうじゃなくて、元々農業部の男は出る予定ではなかったんだ。農業女子をアピールするチャンスとか言ってたぞ」


 学園祭は来年以降に入学する中学生も遊びに来てたりするので、いい部活アピールになるのだろう。ダンス部はどれぐらいの人が興味を持ってくれたのか気になる。


「篠崎は今日も踊るんだっけ?」


「今日は後夜祭で踊るよ。花は前に見たと思うけど大会で踊ったものを披露することになったんだ」


「あれはかっこよかったです。まさかあのアニソンであんな風に踊れるとは思ってもいなかったです」


「なんのアニソンだ?」


「……こんな時どんな顔したらいいかわからないの」


「……笑えばいいと思うよ」


 俺と花のシンクロに平がおぉと感銘の声を上げる。今俺と花のシンクロ率は100%だった。俺が花に乗ればいいんだな。花の中に入ればいいんだな。


「遼さん、私達シンクロできています」


「そうだね。それじゃあ花にの――」


「お主ら待たせたのじゃ! む、全然人がおらんぞ?」


 理事長がようやく回復して帰ってきたようだ。あのまま俺が言葉を続けていたら間違いなく花からジト目向けられたに違いないが、そういう目で見られるのも悪くない時があるからちゃんと言い切りたかった。


「委員長は一緒じゃないのですか?」


「我が寝る前に桜と一緒に回ってくると言っておったぞ」


 結局寝てたのか。二日酔いから回復したみたいだしいいとしよう。


「理事長、今ならお客様もいませんので広々とできますよ」


「では頼むのじゃ。今日は花が我の奉仕をするのじゃ」


「かしこまりました。ではお嬢様ご注文がお決まりですか?」


「飲み物は水で構わん。食べ物は……オムライスが食べたいのじゃ」


「水とオムライスですね。お持ちしますのでお待ちください」


「平、お前オムライス作れるか?」


「あまり得意じゃないんだよな。ハンバーグなら大丈夫だけど、オムライスの卵で包むのがどうもうまくいかない」


「それなら俺が作ろう。お嬢様、私の手作りでもよろしいですか?」


「初から貴様の作る料理はうまいと聞いておる。我の舌を唸らせてみるがよい」


 花が作るオムライスのほうがいい気もするのだが、理事長がくっついているので俺が作るしかなさそうだ。他の客が来たら不安だが平に接客させることにして料理を開始する。


 家の台所ほど広くはないが、チキンライスはレンジで温めるだけなので卵をフライパンに入れる。チキンライスが温まったら形を整えてフライパンにいれ、包み込む。隠し味も特に工夫することもなかったので簡単な作業になってしまったが、あとは花に任せよう。


「お待たせしました。オムライスです」


「理事長、ケチャップをかけますか?」


「もちろんじゃ。ハートを所望する」


「うふふ、かしこまりました」


 実は俺も花のあれを見たことない。やっている姿は見ているのだが、やはり正面から見たいので理事長の後ろに立ち花のあれを待つ。


 花がケチャップを持ってオムライスにハートを書いていくのだが、慣れているのかなかなかうまい。ケチャップじゃなくてあれマヨネーズで胸元に跳ねたりしたらエロい絵が見れるのだが……。いかん、想像したら元気になってきた。静まれ我が息子よ!


「それでは、一緒においしくなる呪文を唱えましょう」


「おぉー! あれじゃな? あれをやるのじゃな!」


「花、元気よく、激しく頼む」


 花のあれがようやく見れる。激しく動いてくれよ。俺の楽しみはそれなんだ。今は俺達の他に誰も見ていないから存分にやってくれ!


 花が胸の前に手でハートの形を作る。理事長も花の真似をして同じポーズを取る。右から左と説明をして花がついに動き出す。理事長も早くやりたいのかそわそわしているのが、後ろから見てもわかる。そして――


「「おいしくな~れ、萌え萌えキュン☆」」


 花は希望通りに体を大きく左右に振りながら萌え萌えキュンをやってくれた。どうだったかって? おっぱいが左右に大きく揺れたに決まっているだろ。さらに慣性の法則で花の体が停止した後もおっぱいは揺れ続けていたのだ。感動した!


「ようやくできたのじゃ。我はもう満足なのじゃ」


「遼さんが作ってくれたのでちゃんと食べてくださいね」


「もちろんじゃ。それでは、いただきます」


 理事長がオムライスを口にするが、今はうまいと言われるよりも花のおっぱいが気になってしょうがない。あれだけ揺れてポロリしないなんてメイド服の耐性がすさまじいと褒めるべきなのだろうが、男の夢はおっぱいに詰まっているのだ。服の耐性なんていらねぇ、おっぱい見せろ。


 理事長は一口一口味わって食べているのだが、それチキンライスは冷凍で卵はなんの工夫も無いただの卵焼きなんです。味よりも雰囲気を楽しんでいるのかな。


 もう正午も回ったから俺も腹がへってきた。誰かが戻ってこないと休憩に行けないからもう少し我慢だ。花と同じタイミングで休憩に入れそうだし一緒に学園祭を回るのもありだな。そういえば桜も来てるんだったな。夏休みは忙しそうだったけど、二日連続で来てるってことはもう時間ができたのかな。


 この後の予定を考えながらボーっとしていると理事長がオムライスを全部食べきったようだ。満足そうな顔なのだがさきほども説明した通りインスタントのようなものだぞそれ。どんな食生活を送っているのやら。

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