不滅の二人
――調査隊の一部がダンジョンに深入りし、行方不明になった。
という噂は昔話のようなものだ。
調査隊が帰還してから何十年も経ち、今はそのダンジョンを中心に町が築かれていた。
このダンジョンでゴーレムを倒すと必ず得られる《魔法道具》は、一種類ではない。
戦争に積極的に用いられるほどの威力を発揮したり、魔物を寄せ付けない結界を生み出したり、と様々な《魔法道具》を他のダンジョンとは違い、ゴーレムを倒せるのならば容易に得ることができる。
当然、これらの《魔法道具》は莫大な利益を生み、《魔法道具》を求める者達が競い合うようにダンジョンへと群がった。
また《魔法道具》という利益の面だけでなく、危険性が低く比較的安全なことも魅力的だ。
上層と中層だけを探索していれば、予想外なことはほとんど起きない。
上層のゴーレムと中層のゴーレム。
この二種類しか出現しないことに加えて、ともに鈍足である。
下層に踏み込むと、二度と帰っては来られないことも周知の事実だが、上層と中層には影響しないこともあり、放置されている。
他のダンジョンでは魔物がダンジョンから出てくることもあるが、ここのダンジョンでは一度もない。
今日も町はダンジョンに依存し、その恵みを享受する。
その見返りに、ダンジョンの支配者は《魔法道具》の実験データを収集し続ける。
《魔法道具》をより効率的に、より高性能に作り上げ――
――それを糧に魔法を極めていく。
永遠の時。
永久の研鑽。
敵を倒す策が一つや二つでは不十分。
何十、何百、何千……と策を張り巡らすことで、敵を確実に仕留める。
そのための時間は十分にあることだろう。
二人に終の日は訪れない。
二人の時計は――
――悠久の時を刻む――
小説を執筆し続けることの難しさを実感しました。忙しくなると、執筆の時間がなくなり、その意欲も失われるようでした。二ヶ月も更新できなかったので、最後は無理矢理完結させました。執筆に慣れていないことを物語るように、見返してみると、無駄な部分を多く見つけてしまいました。短い連載小説でしたが、評価、ブックマークありがとうございました。また別の設定でミストとメリルを書く予定です。今後も、常に冷静な主人公が好みなので、その性格は変わらないかもしれません。




