表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/42

天乃命 六月下旬 日曜日4


戦闘は徐々にこちらが有利になっていった。

搦め手を使う妖魔は、俺みたいな状態異常の耐性が高い退魔師との相性は悪い。


俺の場合は更に戦闘力も高いので、有利になるのは当然だ。


「鎖!」

「くっ?!」


木札を投げ、退魔の鎖が蛇のように蝶の妖魔へ襲いかかる。

蝶の妖魔はなんとか回避しようと高速で移動するが、


「追加だ!」

「うっそ!?」


合計二十の退魔の鎖に押されて、蝶の退魔は拘束され、そのまま地面に叩きつけられる。


「ぐぁっ、くぅ」

「さて、聞きたいことがある」

「な、なにかしら?」


俺は妖魔に近づき、幾つか質問をしてからトドメを刺すことにした。


「なぜ、坂折さんを狙った?」

「…………」

「もういい、死ね」

「待って、決めるの早いわよ! 言うから」


俺は無言でとっとと言えと促す。


「彼がほしいと言ったから、手伝ったのよ」

「彼とは富下勝好か?」

「そうよ」

「なら、富下の目的は、――っ!?」


俺は圧と刺すような視線を感じて、全力で後方、約二十メートル先に飛んだ。

俺のたっていた場所に降り注ぐ三十はある白い閃光。

一発一発がかなりの威力がある。

閃光が原因で地面が炸裂して土煙が上がる。


「誰だ!?」


周囲を警戒し、直ぐに反撃できるように身構えたが、


「……逃げられたか」


ダメージ覚悟で妖魔を掴んで飛ぶべきだった。

俺は深く溜め息をついたが、直ぐに気持ちを切り替えて、空城の元へ向かった。




空城の元へ着いたときには、全てが終わってた。

富下は空城の右ストレートにぶっ飛ばされて気絶。

坂折さんは、空城を抱き締めて、もう離さない 。みたいな感じだ。


後、富下は幼児体型が好きらしい。

ロリコン死すべし。

俺も一撃入れておいた。股間に。


随分呆気なく終わったな。と思いながら俺は今回の後始末に終われることになった。



まず、正式な依頼である坂折さんは護衛は失敗。

それが原因で起こったショッピングモール襲撃事件の責任を俺は負うことになった。

人的被害はない。

だが、一歩間違えれば、大勢の死者出る可能性があった。


とは言え、そこまで重いペナルティではない。

金銭的な賠償金だけですんだ。

だが、俺は護衛が下手だという印象がついてしまった。

まあ、仕方がないし、護衛が苦手なのも事実だ。


学校側の責任追及は、あっさり回避していた。

理由は富下勝好が覚醒遺伝で、蝶型妖魔の鱗粉を手から出せるなんて普通は考えられない。

しかも、効果がかなり微弱。

学校内の結界が反応しなかった理由だ。

その結果、学校に結果を張った退魔師にも責任追記がいったらしく。

学校の結界を張った退魔師協会の退魔師が「無茶いうなよ!」とキレたらしい。

それだけ、富下の出す鱗粉の妖力が少なかった。


坂折さんは今回の一件で空城に更にベッタリになった。

とりあえず、表面上は日常に戻った。


誘拐と妖魔への強力で逮捕された富下勝好が脱走したと聞いて、俺は深く溜め息をついたが、もういいや。


「合宿は海、夏影さんの実家に協力してもらえることになりました!」


七月に入り、俺は夏休みへ意識を切り替える。


「水着だ!!」


空城のテンションが凄いけど。

うん、俺も夏休みは楽しみだ。合宿は夏のイベントとは日にちが被ってないし、今から楽しみだ。


「天乃さん」

「どうした空城?」

「合宿では、この提督大好き❤️ハレンチバニー風水兵さん水着を着ていただけるとありがたいのですが!!」

「ただのコスプレじゃねぇかっ!!」


俺は空城に右ストレートを叩き込みながら、戻ってきた日常を噛み締めた。



すみせん、力尽きました。


おやすみします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ