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シナリオ27 戦闘準備

 「争いが起きるかもしれぬというのなら、全力で抵抗する!みんな、男衆に声かけて戦いの準備をさせろ!ほかにも魔法や弓が使える女集も呼んできてくれ!ヴェンは手伝えそうなやつに声をかけてみんなの武器と防具を頼む!」


 この村にいる者達は、俺が語る以前からかなりの智龍ちゃん信者。智龍ちゃんが襲われたと聞けば、こうして火が付くのも当然だった。


《サブシナリオ『作ることが人を守る』が発生しました》


 そして俺にも当然のように仕事が回ってくる。さすがに争いに参加させる気はないようだが、武器や防具の作成は俺に一任するつもりかもな。

 実際俺が作る武器は行商人が安くで売ってくるものより数段質が高いものだし、その辺の新人の兵士などと比べてもいい装備なのだ。

 ということで早速取り掛かるわけで、


 「レオ君。材料の調達をお願いしていいかな?」


 「わ、分かった」


 まず子供たちに必要になる材料を拾い集めてきてもらう。と言っても集められるのは木とか石とかその程度なのだが、それでも十分と言えば十分。

 そうして拾い集められたものを数人の手先が器用な村の大人と共に、


 「こうしてこうすると………ナイフができます」

 「「「「おぉ!!」」」」


 「これを皆さんにはやってもらいます。ゆっくりで構いませんので、確実に丁寧にお願いしますね」


 集めたメンバーも腕に差があるので、とりあえず比較的簡単なナイフを作ってもらっている。

 木と石で鋭利なナイフができるのかと言えばそんなことはないのだが、切ることを目的としないナイフならば作れる。

 実はというほどでもないがこの土地というのはかなり特殊な土地であり、智龍ちゃんがいろいろとしていなければ魔物がうじゃうじゃと湧き、土地も枯れ果てたものとなってしまう。ではそんな土地でとれる木や石が普通のものと同じかというともちろんそんなことはなく、


 「これを強く相手に押し付ければ、相手の魔力が暴走して相手を内側から破壊できるんですよ」


 「おぉ!すごいなそれは。そんなすごい物ならなおのこと慎重に作らねば」


 木材の方は子供たちが枝でちゃんばらできるくらいだからそこまででもないのだが、石の方は凶悪な効果がある。一定以上の力で体に一定以上侵入されると、体の魔力が影響を受けて暴走し、最悪命を落としてしまうのだ。

 これはこれで智龍ちゃんがそういう力を使っているため村の中だとそこまでひどい症状にはならないのだが、村の外に出ればそれは違う。

 秘められた真なる力が解放され(中二病っぽい)、少し強く押し付けられるだけでとてつもない被害を与えられる恐ろしい兵器へと変わるのだ。


 「………ふぅ。こんなものかな」


 ではそんなすごいナイフを他の面々に任せている間俺は何をしているのか。

 それは、


 「おぉ!炉を作ったのか!!」


 「あっ。分かますか?実はそうなんですよ。さすがに金属の加工はこれくらいしないと難しいので」


 俺が作ったのは金属を加工するための炉である。今まであまりたいして金属で何かを作るということは村の中で行われていなかったためまずそういったものはなかったのだが、さすがに大量生産のためには必要。

 一応俺の土魔法はレベルが上がってきて金属加工もできるようにはなったのだが、さすがに魔力の消費量が多くて1日1本作る程度が限界。

 そういうこともあり、一応鍛冶スキルも持っている(転生時に取得)ため、俺は実際に鍛冶をして武器を制作することにしたのだ。

 たとえ多少不格好になったとしても調整するだけなら大した魔力も使わず土魔法でやれるからな。


 「重労働だね、全く」


 俺はそんな言葉を吐き出しつつ、急ごしらえの石ハンマー(この土地の石だから強度も下手な金属より高い)をふるっていく。

 そんな作業は夜までひたすら続いた。

 そしてすぐに次の日となり、


 「定期的に連絡は行う。もちろん何か動きがあればすぐに伝えるのでな」


 「ありがとうございます」


 貴族たちが来る時よりも数倍速い速度で去っていく。その際いろんな貴族から情報提供の約束がされ、それはこちらとしても非常に心強いものだった。

 そうして去っていく貴族たちの場所が見えなくなるのを待ってから、俺たちはまた作業に戻る。


 「オラアアアアァァァァァ!!!!!!」

 「智龍様の敵を許すなああああぁぁぁぁ!!!!!」

 「ウオオオオオオオオオォォォォォォォ!!!!!!!」


 こちらにまで響いてくる威勢のいい声。戦いに参加する村人たちの気合は、すさまじいものだった。

 それに応えるように、俺の方もカンカンッ!という金属を叩く音を響かせる。土魔法でつくるよりも時間は少しかかってしまうが、それでも確実に、そして着実に武器を作成していった。1日中やっているためスキルの成長具合もとてつもないほどで、全員分出来上がるのも1週間はかからないのではないかと思っている。


 ………が、余裕があるわけではない。

 1週間で終わるのは武器の作成だ。まだ、防具の作成などは残っているのである。


 「中の皮の処理などは頼めばいいけど、さすがに外側を作れる腕のある人はいないだろうしな………」


 予定では金属でフルプレートを作り、その内側に一応皮まで貼っておくつもりなのだ。下処理やら準備やらは集めた村人にやらせればいいのだが、外側の細かい金属周りは俺じゃないと難しいと思う。

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