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いっこの差  作者: 夢呂
【第一章 】
47/283

茗子の決意

咲にマフラーを返すことが出来て、

少し胸の支えが取れた気がした。


―――私は謝らない。

謝ればサクちゃんを余計傷付けるから。



『西高に受かったらハルくんに告白する…。』


そう決めたのは、

前に菜奈と図書館で相談した後、

何日も何日も自問自答して、

ひとりで出した答えだった――――。



―――幼馴染みだということで、

あることないこと噂されて迷惑かけるくらいなら、

ちゃんと気持ちを伝えて玉砕すればいい。


フラれたら、

きっともうハルくんに話しかけられないと思うから。



この幼馴染みの関係で、

それ以上は望めないって決めつけて、

いつまでも“兄妹”として仲良くしてるからいけないんだよね?


それとも私が好きだと言えば、

ハルくんは私を“妹”だと思わなくなる?


ううん、そんなはずない。

いつも“妹”だと言われてきたんだし、

今さらそんな希望なんて――――。



私が勇気がなくて、

断られるのが怖いから…


断られた後の関係(こと)を考えることが怖いから…


それなら今のままでって思ってたから…




でも、このまま黙って、

またハルくんに彼女が出来るくらいなら…



私が変わらなきゃ。

ハルくんに気持ちを伝えて、

次の恋をできるように…。






そう決心してから、

まずはサクちゃんにそのことを報告したいと、

思ったのだ。




―――まず、西高には、絶対に受かる。


私はまた勉強に取りかかった。



西高の試験日まで、あと一週間…。


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