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いっこの差  作者: 夢呂
【第四章】
276/283

話の続き

『それは、本人(はる)から聞けよ』

ーーーサクちゃんは結局、なにも教えてはくれなかった。


ハルくんは、年末年始をアメリカで過ごすと言って、

クリスマス以来、まだちゃんと会っていなかった。



ーーー私は一体、彼の何を見てきたのだろう。


『遠距離で茗子に寂しい思いをさせたくなかった』


『仲西に盗られるのが嫌だから自分から手離した』


『本当はずっと好きだった』


ハルくんが、再会してから私に向けた言葉。


ーーー本音はどれで、本当はどう思ってたの?

それとも、あの言葉は全部本当?



実家のリビングで一人ソファーにうずくまり、

悶々と考えてしまう。


―――好きだから…

こんなに不安で、些細なことも気になって、疑ってしまう。


不安で…分かり合いたくて……

なのに自分ひとりで考えてしまう。


アメリカにいるハルくんに、国際電話をかけるべき?


でも…こんなことで、迷惑かけたくない。


『ーーーそんなの、春だって承知だった事だろ。てか、あいつだって最初からそれを望んでたし』

サクちゃんが口を滑らせた、言葉の意味。


私が、ハルくんにフラれてから、

航に恋をしてしまったことへの罪悪感を消すために、

きっとサクちゃんは、フォローをしようとして出た言葉。



“望んでた”って何?

好きな人が自分じゃない誰かのことを好きになることを望む人がいる?




ハルくんが分からない…。


その時、私の携帯電話が鳴った。

「はい、もしもし…」

『もしもし?茗子?』



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