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いっこの差  作者: 夢呂
【第四章】
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久しぶりの再会

「じゃあ、気を付けて帰ってね…」

ホテルの前で航に言いながら、私は背を向け歩き出す。


「茗子、こないだの話だけど…俺本気だからっ」

航の声が心に響く。


―――――こないだの話…それはつまり…。


「考えて欲しい…俺との結婚(こと)…」



――――結婚しようって言った事だよね…。



「でかい声で何叫んでるのかと思えば…仲西くんじゃないか…」

気づけば、うつ向いていた私の目の前に人影があった。


「茗子に何話してたの?」

素早く私の腰を抱き寄せて…ハルくんがにこやかに言う。


あまりに素早くて…、抵抗する隙もなかった。


航は、驚きすぎて、絶句したままだ。


「離して!ハルくんこそ、ここで何してるの?」


「何って…うちのマンションあそこだから…」

ハルくんが近くにあった高層マンションを指差す。


――――そうなんだ…、すごい…。


じゃなくて…!


「私は帰るから!」


ハルくんも航も、私のこと構わないで!

私はハルくんの腕を手で外して、帰り道を急ぐ。



―――びっくりした…。

航とハルくんが…、まさか東京(ここ)で再会するなんて…。



ますます気持ちが落ち着かないよ…っ。


早足で家へと向かいながら、

私は混乱して、精神的にも弱っていて…、

現実から逃げ出したくなった。


明日…会社休みなら良いのに…。

月曜日からそんなことを願ってしまった。



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