表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
いっこの差  作者: 夢呂
【第四章】
256/283

土曜は休みたい…

朝、目覚ましかと思って目を覚ます。

でも、それは携帯電話の着信音だった。


「――――はい?」


昨日の二日酔いが響いて、ベッドから、誰からなのかも確認せずに出てしまった。


『もしもし?俺!』

携帯電話の画面を見てみると、全く知らない番号からだった。



――――もしかして、これがあの、“オレオレ詐欺”?


私が青くなったとき、受話器の向こうから話し掛けられる。


『もしもし?茗子?―――俺…分からない?』

冷静になって耳を澄ませば、それがハルくんからだとすぐ気付いたのに…。



「って、なんでハルくんが私の番号知ってるの?」

『え、それは茗子の番号変わってなかったから。』


――――あ、そうか…元々は知ってたんだった。

アホみたいな発言をして、…穴があったら入りたい。


『それより、今日予定ある?無かったらちょっと話さない?』


「何を今更話せばいいの?」

ハルくんの誘いを、素っ気なく受け答える。


『茗子は知りたくないの?―――高校卒業してからの俺のこと…』


「それこそ、今更でしょ…」


『俺は知りたいよ?茗子は、俺が卒業したあと、どんな生活してたか…』


「なんで?そんなこと知ってどうするの?」


――――私のこと置いて、アメリカに行ったくせに。


『どうしてだと思う?』

「知らないよっ」

――――聞いてるのは、(こっち)なのに…。


私が苛立って言い返すと、

電話越しからクスッと笑った気配がした。



『茗子が好きだからに決まってるだろ?』





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ