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いっこの差  作者: 夢呂
【第四章】
255/283

別れ話

「ごめんなさい…やっぱり私…付き合えない」

告白された場所でもある、冬吾といつも呑みにくる場所で、

私は、すぐ頭を下げる。


「どうして?俺のこと嫌いじゃないって――――」

「ごめん…。」


「メイ…。やっぱり元彼に会ったから?」

「―――違うよ、彼とはちゃんとかお別れしてきた。」

「じゃあこれから好きになっていけばー――」


「前に…話したよね?私が高校の時に“お試し”で付き合ったことあるって。

―――私、その時好きになりたいって…努力しようって付き合い出した…。

でも結局…(サクちゃん)を傷つけて…すごく傷つけて…」


私は、思い出すのもツラい…苦い思い出を話し出す。


「俺は、その“彼”じゃない。」

冬吾が納得いかないと声をあげる。


「―――でも…分かるの。―――冬吾とこのまま付き合っても、私は、冬吾を傷つけて終わるって…あの時みたいに」



「そんな事勝手に決めんなよ…」


「本当に、ごめん…」

――――傷が深くなる前に、キッパリすべきだと思うから…。





「――――送るよ」

「平気、ありがと」

冬吾の親切を断って、私は歩き出す。



――――『分かった…別れよう…』

帰る直前に、不本意な口調で、冬吾が言った。



あんなに、素敵で優しい人………私にはもったいない。

これで、良かったんだ…。これで。






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