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いっこの差  作者: 夢呂
【第四章】
245/283

懐かしい人

「もっと地元帰って来てよー茗子ぉ」

二次会ですっかり酔っぱらった彩が絡んでくる。


「ごめん」

―――航と別れてから、何となく帰りづらくて…。

それに、

家に帰っても母は二年前に会社を辞めて、

父のいるアメリカで一緒に暮らしていて、

実家には半年に一回か一年に一回くらいしか帰ってこない。

実家に帰っても誰もいないから…つい、帰らずにいた。


「今日茗子に会えて本当に良かったぁー」

愛梨が酔っぱらってハイテンションになっている。



「茗子!」

二人の酔っぱらいの相手をしていると、名前を呼ばれて振り返る。

「サクちゃん…」


高校のサッカー部で一緒だったからか、二次会にはサクちゃんも来ていた。


会うのは高校卒業以来だった。

―――サクちゃんは…プロのサッカー選手になった。

日本代表にも選ばれたり、すっかり別世界の人のようだった。


――――なんだか、会場にいる女の子の視線が痛い。

………懐かしい、この感じ。


「久しぶり!」

サクちゃんが爽やかな笑顔で言うと、耳元に顔を寄せる。

「春に、会った?」

耳元にサクちゃんの唇があって、ドキドキする。


―――え、ハルくん?


「ハルくん、帰って来たの?」

―――お母さんの話では、向こうで就職したとか…。



「帰ってきた、っつても地元には居ないけど」

サクちゃんが言うと、じゃあな、と行ってしまった。


―――何が…言いたかったのかな、サクちゃん。


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