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いっこの差  作者: 夢呂
【第三章】
230/283

初夢?~航目線~

夜中寒いと思っていたのに、

ふと気が付くとなんだか暖かくて心地よい―――、まるで人肌の温もりみたいな…。


こんな毛布があるんだな…。

「あったけぇ…」



そんな夢を見ていた。



と、思っていたが、目を覚ましてから、それが夢だけではないことに気付いた。


「……え…」

驚きで、声がでない俺に、困ったように茗子ちゃんが笑う。

「おはよう…航くん」


――――なんだ、この状況は!?

茗子ちゃんから…俺の寝ているところに…?いつ?なんで?

夜這い…なわけないよな…。


俺が寝ボケて何かしでかしたのか…。

そうに決まってる…。



ガバッと抱き枕のようにしていた身体を離す。

「ごめん…」

とりあえず謝る。

「俺…覚えてなくて…」


――――信じてもらえるか?

こんな、あまりにも都合の良い言い訳を。



「大丈夫」

茗子ちゃんが赤くなりながら言う。

そんな顔見せられると…俺が大丈夫じゃないんだけど。



「俺のことなんか、突き飛ばしてくれたら良かったのに」

俺が苦笑いで自虐的に言うと、

「え…?」

茗子ちゃんが驚いた顔をした。

まるで、思い付かなかった…とでもいうように。




「おはよ、二人とも朝早いねー」

「もう起きてたんだー」

彩と愛梨が起きてきて、なぜか二人して顔を背ける。


「あれ、もしかしてお邪魔しちゃった?」

「してねーから。イチイチからかうな!」

愛梨の言葉に、俺がキレる。




――――また、勘違いするところだった。

さっきの茗子ちゃんの表情が、まるで俺に恋してるみたいな錯覚に陥る。


あり得ないって、

茗子ちゃんの心にはいつだって…春先輩(あいつ)しかいないんだから。









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