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ある受付嬢の非公開日誌  作者: 荒野ヒロ
七月から九月の終わりまで

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20/45

○○○年 七月 三十一日

読んでくれた方に感謝~~


またまた少しシリアスな内容かな? 本筋のある物語のことに触れながらなのでご容赦を。

そちらの物語はまだ投稿していませんが、読んでみたいと思われた方がいれば投稿したいと考えてはいます。

 数日前からルゲールトの街には旅の一座が来ている。酒場には、その旅団の踊り子が舞を見せるというので、連日大賑わいになるのだとか。


(男の)冒険者はそういうのが好きよね、エロい恰好をした女目当てなのがバレバレだけれど。


 その旅団にも専属の護衛として雇われている冒険者がいる。いいえ、正確には冒険者登録された傭兵ね。


 少し問題が複雑になるけど、戦士ギルドは傭兵も扱っているの、ただし戦争に投入することは表向きには、しないことになっている。

 あくまで個人や、ある集団を盗賊や魔物などから護衛するために派遣される、となっているわ。


 もちろんそれは建前で、実際は戦場に参加する者も多い。

 ただ、あらゆる国をまたいで活動を展開する戦士ギルドが、大っぴらに、戦争活動に参加することが認められるわけがない、分かるわよね?


 国の中に、そんな敵か味方かも分からなくなるような──自国の支配下に直接所属しない組織があるなんて、許さない国もまだまだある。


 七英雄の打ち立てたという戦士の誓いが、あらゆる国の民を守ることをうたっているとしても、国のお偉いさんがそれを認めるわけがない。


 戦士ギルドの発足当初は、それはそれは大変だったそうよ。でも今では、ガレイレア大陸の半数以上の国で(大陸外にあるギルドと似た組織とも繋がりを持ち、影響力を拡大している)受け入れられている。


 戦士ギルドがかかげる第一の目的は、魔物や危険な亜人種からの人間の守護なのだから、多くの国の民衆にとっては、戦士ギルドの理想は喜んで受け入れられるものだったのも、ギルドが広まった一因でしょうね。


 まあ小難しい話は止めておきましょう。今日は仕事が終わったら、その旅団の興行を見に行くの、メネレアと一緒にね。

 うふふふふふ……楽しみだわぁ。

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