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96. 晩餐会

 温泉を堪能した後、葉隠の里の工房などを紹介していった。もちろん、自動車の製造現場やキャンプ道具、自転車、ガラス細工など特産品として売り出したいものも紹介していく。


 キャンプ道具については、ガンザスと近衛騎士たちがとても食いついていた。キャンプ道具開発担当のアズと意見交換していた。葉隠の里で作っているキャンプ道具は、基本的に冒険者向けだ。なので1〜5人用で考えていた。しかし、近衛騎士になると軍隊として使える道具が欲しいということらしい。


 (ガンザスを含む近衛騎士諸君、呑気にしていられるのは今日までだ。せいぜい楽しんでくれたまえ)


 俺が、ほくそ笑んでいると、アラジンが話しかけてきた。


 「本当にこの里は素晴らしいな。しかし、こんなところで修行ができるのか?」

 「もちろんだよ。じゃあ、明日からガンザスと近衛騎士たちは修行場へいくということでいいよな」

 「ああ、俺も参加したいくらいだ」

 「落ち着いたら、来てもいいんだぞ」

 「そうだな、すぐに王が退位するわけじゃないしな」


 「おい、アラジン、アキラと何を話してたんだ?」

 「いや、ガンザス。今日の晩飯はスタミナがつく料理が出るからしっかり食べてくれよ」

 「お、おう。ここの料理は初めてのものばかりだが、めちゃくちゃ美味いからな。期待しているぜ」



 葉隠の里の紹介が終わったら、温泉旅館の広間で晩餐会となった。

 料理は、クッカ鳥の唐揚げ・ビッグボアのカツカレー・ビッグボアのソーセージ・キノコや山菜の天ぷら・ブラックマスの燻製だ。天麩羅は塩で食べる。天つゆがないのは、未だ大豆が見つかっていないので、醤油が作れないからだ。特に通ぶっているわけではない。飲み物は、ロストフォレスト産のライアさんの造った日本酒だ。


 それぞれの料理は非常に好評だった。もちろん、食事は全て撮影済みで、美味しそうに食べる面々を撮影させてもらった。


 「美味しい料理ばかりですね。我が国民にもこの場所のことを知ってもらいたいです」

 「バドゥール王女様、ありがとうございます。明日は、午前中に九尾稲荷大社へ参ります。絵馬やおみくじを楽しんでいただければと思います。午後は本日調整しましたお召し物を着ていただき、天の湖へ行きます」


 「あの美しい湖で撮影をするのですね」

 「はい、ミスリルの鐘があるのですが、その鐘を一緒に鳴らした男女は末長く結ばれるというパワースポットです」(これからそうなる予定です)


 「まぁ、そんなパワースポットがあるのですね。とても素敵」

 「はい」(2週間前に完成しました!)


 王女様と明日の予定について話していると、飲み慣れない日本酒を飲みすぎたガンザスや近衛騎士たちが騒ぎ始めていた。辛口の大吟醸でアルコール度数が高い割にスッと飲めてしまう危険なお酒だ。しかも、トレントが醸造しているので、花のような甘い香りもしている。


 「アキラぁ。この日本酒っへのはめひゃくひゃふめーな」

 「アラヒン様、このくらいのおさへで酔ってしまふとは、情けなひでふぞ」

 「そういふ宰相もベホベホじゃねーか」

 「ほまへら、いくら安全だからっへ気を抜きすひひゃねーか」


 近衛騎士隊長のガンザスも呂律が回っていない。そろそろお開きにしたほうが良さそうだ。こいつらに水を飲ませて温泉に叩き込んでおこう。


 「皆様、堪能いただけたようで何よりです。それでは晩餐会はお開きとさせていただきます」


 そう言って、バドゥール王女は侍女と自分の部屋へ行き。アラジンとガンザスとジャファール宰相には水を飲ませて、大浴場へ運んでいった。そして、俺たちは九尾稲荷大社へ帰っていく。


 

 〜〜〜〜その後、大浴場では〜〜〜〜〜

 温泉に浸かった国の上層部3名がお酒もいい感じに抜けて話し合っていた。

 

 「おい、宰相さんよ。この葉隠の里についてどう思う?」

 「アラジン様、この里は非常に魅力的であると共に非常に危険ですな」

 「え?こんなに飯がうまくて温泉でのんびりできる里が危険なんですか?」


 「ガンザスよ。確かに、この里は料理もうまく、温泉も魅力的じゃ。それにガラス製品やキャンプ道具、極め付けは自動車という技術、ここでしか手に入らないものばかり。この里が発展するのは約束されておるも同然」

 「いいことじゃねーか」


 「ああ、それ自体は悪いことではない。じゃが、この地を狙うものが現れるのは必然じゃろう」

 「確かにな」


 「そして、この地の玄関はトリプレットデザートにある」

 「そういうことか、まずはトリプレットデザートを攻め落とす必要があるってことだな」

 「そうじゃ」


 「それだけじゃねーぜ」

 「アラジン様、それだけじゃないとは?」

 

 「村の住民、特にエルフ達は相当の手練だぞ。村長のドルフさんも只者じゃなかった」

 「そんなにか」

 

 「下手したら、アキラよりも強い可能性がる」

 「嘘だろ」

 「さすがは伝説の隠れ里ですな。この里の者を忍者と呼ぶらしいですじゃ」 


 「だから、お前が羨ましいぜ」

 「ん、どういう意味だ?」

 

 「明日から、ガンザスと近衛騎士達はここで修行だ。トリプレットデザートの防衛はお前にかかってる」

 「ここでは護衛は必要ないですからな、良いかも知れませぬ」


 「聞いてねーぞぉぉぉ」


 砂漠を守る鉄壁のガンザス隊の伝説はこうやって始まった。


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