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二度も親を失った俺は、今日も最強を目指す   作者: SO/N
二十四章 吹いた夢のあと

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四百三十九話 違和感




『アーシル=ケイル side』




 2人で、彼女の肩に優しく触れる。




 女神でも、恐れ多い存在でもない…………恐怖で震える、友に。




「……僕たちは、何も知らない。ウルスさんという存在のことを…………だから皆のように、彼のために戦うなんて真似はできません。ただ……」


「あいつを慕う奴らの勇姿は、もう知ってしまってる……お前も、そうだったんだろ?」


「…………っ」



 友人ではない男のために、僕たちは情を移せない。だが……その周りにいる人たちは彼に手を貸すことを望む。ならば…………理由は、()()()()()()()()()





「1人じゃない、俺たちはお前の味方で……友達なんだ。対等で、歪むことのない同級生…………」


「……あなたに、僕たちは着いていきます。この先、何があろうとも……フランさんと戦ってきた皆と共に。『変われた』のなら…………()()()()()()()()()!」


「……!」



 ……きっと、みんなそうだ。誰かを変えて、変えられて…………それをここで絶やすことは許されない。














「……ありがとう……シーク、アーシル。」





 この幼く、か細い笑顔を…………絶やすな。


















ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




















『ミーファ side』




「…………ミーファ。」

「……もう、大丈夫ですよ。だから手を……」

「いや…………離したくない。」


 ベッドで寝ている私の手を、ハルナは離そうとしなかった。昨日がずっとこうだったようで……眠そうな(まなこ)が、余計辛かった。






『……えっ、『帰ってくるな』って……』


『…………言葉の、ままだ。学院には俺たちが話をつける……だからハルナ、ミーファ。もう、別れてくれないか。』


『ウルス、様……私は……()()、だって……』


『…………そういう、ことだ。』


『で、でも……私たちは……ウルス様、が……』


『…………行ってくれ、早く。もう……喋りたくないんだ。』








 …………信用、されてなかった。あの日も、今日も……最初から…………守られてたんだ、私たちは。






『……辛いなら、俺に全部預けるんだ。お前が魔法を使えるようになるまで、俺は絶対に消えない……そばにいる。』


『…………っ……ウルス、さま……』


『生きよう、ミーファ。お前たちは……誰よりも幸せになるべきなんだ。お前たちは…………俺の()()なんだ。』














「…………弟子。」



 結局、ウルス様にとって私たちはそうなんだ。どこまで行っても守るべき存在で……何も知らなくていいんだって、甘やかしてくれる。



 嬉しいよ、これ以上ないくらい幸せなことなんだ……でも、でも…………イヤだよ。






『…………俺は、何もしてやれてない。』






 いっぱいしてもらったんだ。文字も、服の着方も魔法も生き方も……師匠じゃないんだ、あなたは。








『……自分が何をしたいのか、どうして生きているのか…………考える暇も与えずに俺は……強くなることを強しいてしまった。2人が本当に成りたかったものを……俺が……決めつけた。』







 決めつけてないよ、確かに寂しかったけど……全然、苦じゃないよ。あなたは、間違ってない。








『今にして思えば……2人はもう、戦いたくなかったはずだ。地獄をずっと受けてきて……もう何の危険もない、安らかな時間が欲しかったに違いなかったのに……俺は…………』







 でも、それじゃあなたが……苦しむことになるから。




 


 私はこれ以上…………()()()()()()()()()()()()()()




















『頼りないかもしれませんが……私にも、守らせてください。ミーファさん。』












「…………リリーおねえちゃん。」




 なぜか……違和感が、なかったんだ。





 消えた、繋がりは。

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